
香港競馬で馬券を買うとき、最初に戸惑うのが馬券の種類とその名称です。日本の単勝は「WIN」、馬連は「QUINELLA」、3連単は「TIERCE」…名前を覚えるのも大変なのに、馬券ごとにマークシート(マークカード)が違うのも馬券購入を難しく感じさせる原因です。
この記事では、香港・沙田競馬場で実際に1日遊んだ体験をもとに、香港競馬の馬券の種類と日本名との違い、マークシートの書き方、窓口・自動券売機での買い方、最低購入金額、オッズの見方、的中馬券の払戻方法まで詳しく解説します。
香港競馬場でがっつり稼ぎたい競馬ファンの皆さまのお役に立てればうれしいです。
沙田競馬場で馬券を買う流れをざっくり解説

レースプログラムで出走馬を確認、パドックで気配をチェック、マークシートに買い目を記入して、窓口または自動券売機で馬券を購入します。
レースプログラム(出馬表)を場内の自動販売機で購入する
沙田競馬場では、日本の競馬場にあるような競馬新聞は販売されていません(競馬新聞は香港市内で購入する必要がありますが、中国語なのでたぶん役に立たないと思います)。新聞の代わりに、場内の自動販売機でレースプログラムが売っています。

出走馬がわからないとさすがに不便なのでレースプログラムは買っておいた方がいいでしょう。馬の写真のない簡易版が10香港ドル、写真付きの詳細版「iRACE」が15香港ドルです。
こちらが当日購入した「iRACE」。馬名、馬番号、騎手、調教師、枠順、負担重量、過去の成績、レース展開の予想などを英語で確認できます。

中身はこんな感じ。各レースのページに出走馬が馬番号順に掲載され、全体写真・近走の内容・脚質とともにレース展開や推奨馬が記載されています。

このレースプログラム「iRACE」ですが、推奨馬、脚質、ペース予測、距離やコース別の3着内率など、普段香港競馬を見ていない私たち日本人にとって、予想に役立つ情報が結構載っています。レースプログラム「iRACE」の読み方のエッセンスは、こちらの記事で解説しています。
沙田競馬場のコース特徴と狙う脚質を押さえておく
沙田競馬場には、外側の芝コースと内側のダートコース(AWT。日本のダートに相当)があります。どちらも右回りですが、直線の長さとレースの進み方が違います。
| コース | 1周 | 直線 | 狙う脚質 |
|---|---|---|---|
| 芝 | 1,899m | 430m | 好位差し |
| ダート(AWT) | 1,555m | 365m | 先行・好位 |
芝の直線は430mと結構長いですね(東京で525.9mです)。
コースに記載されているアルファベットA、A+2、A+3、B、B+2、C、C+3は芝コースの柵位置を示し、Aが一番内、コースが一番広く使える設定になります。

芝の中心は好位差し
沙田競馬場の芝コースは比較的直線が長いため、差し馬有利と言われています。実際追い込み馬も結構届いていましたね。日本の地方競馬のような感覚で、前が有利と決めつけていくと取りこぼすことが多くなると思います。ただし、芝1000mだけはコーナーなしの直線競馬なので先行馬が有利と言われているので注意しましょう。
ダート(AWT)は先行・好位を重視
一方でダート(AWT)の直線は365mと芝より65m短い設定です(阪神競馬場の内回り356.5mと同程度)。差し馬が届かないほど短いとは言えませんが、内回りなこともあり、先行馬、特に内枠の馬が有利と言われています。

パドックを見てから決めましょう
香港競馬の通常レースはハンデ戦(実力差を重量で調整される)がほとんど。実力差の少ない平場戦&ハンデなので、当日の馬の仕上がりや気配がレースに大きく影響します。
歩様や馬体の針、落ち着き具合などを見て走りそうな馬を選ぶと同時に、入れ込んでいたり元気がない馬など馬券から外す馬を選んで、馬を絞っていきましょう。普段のレースの情報が少ない私たち日本人にとってパドックは結構重要です。

馬券の買い方|初めての方は窓口購入から
初めての方は、窓口で現金で購入するのが簡単で失敗がなく、おすすめです。
- レース番号を決める
レーシングプログラムや場内モニターで、購入するレースの番号を確認します。 - 馬券の種類を決める
WIN、PLACE、QUINELLAなど、狙う着順に合った馬券を選びます。 - 対応するマークシートを取る
馬券によって使用するカードが違います。カード上部の英語名を確認します。 - レース番号・馬番号・金額を塗る
複数の組み合わせを買う場合は、購入方式も選びます。 - 窓口へマークシートと香港ドルを出す
係員がマークシートを読み取り、購入内容と合計金額が印字された馬券を発券します。
馬券の種類や使用するマークシートについては、後で写真付きで解説します。
発券された馬券の見方
(単勝馬券の例)
単勝馬券には「Win」、レース番号、選んだ馬番号、1組の購入額を示す「Unit Bet」、馬券全体の購入額を示す「Total」が印字されます。下の馬券は第1レースの4番をHK$20購入したものです。

(複勝馬券の例)
複勝は「Place」と印字されます。下の馬券は第1レースの6番をHK$20購入したものです。単勝と複勝は馬番号の下に1頭だけ表示されるため、券面で購入内容を確認できます。

購入締め切りはレースが始まるまで(ゲートイン前ではない)
購入締切は、そのレースが始まるまで(ゲートが開くまで)です。日本のように締め切り時間が決められておらず、レースが始まったら自動的に販売停止になります。
複数レースをまとめて当てる馬券は、対象となる最初のレースが始まると販売終了になります。直前は窓口が混むため、買い目を決めたら早めに購入します。
香港競馬の馬券種類
香港競馬の馬券は、1レースの結果を当てる馬券と、複数レースの結果を続けて当てる馬券に分かれます。
1レースの結果を当てる馬券
最初に覚えたいのは、1レースの結果を当てる馬券です。
| 英語 | 中国語 | 日本語 | 当てる内容 |
|---|---|---|---|
| WIN | 獨贏 | 単勝 | 1着馬を当てる |
| PLACE | 位置 | 複勝 | 選んだ馬が所定の着順以内に入る |
| QUINELLA | 連贏 | 馬連 | 1着・2着の2頭を順不同で当てる |
| QUINELLA PLACE | 位置Q | ワイド | 3着以内に入る2頭を順不同で当てる |
| FORECAST | 二重彩 | 馬単 | 1着・2着を着順どおりに当てる |
| TRIO | 單T | 3連単 | 1着から3着までの3頭を順不同で当てる |
| TIERCE | 三重彩 | 3連複 | 1着から3着までを着順どおりに当てる |
| FIRST 4 | 四連環 | 4連単 | 1着から4着までの4頭を順不同で当てる |
| QUARTET | 四重彩 | 4連複 | 1着から4着までを着順どおりに当てる |
複数のレースの結果を続けて当てる馬券
複数レースを対象にする馬券には、2レースの1着を当てるDOUBLE、3レースの1着を当てるTREBLE、6レースすべてで1着または2着に入る馬を当てるSIX UPがあります。さらに、2レースで各3着以内の3頭を当てるDOUBLE TRIO、3レースで各3着以内の3頭を当てるTRIPLE TRIO、複数レースの払戻金を次のレースへ自動的に投資するALL UPもあります。
複数レース馬券は難易度が高い分オッズは高くなりますが、情報が少ない中で複数レースを当てるのはさすがに難しすぎ、不可能に近いと思います。少なくとも、初めて香港競馬に挑戦する方は、1レースを当てる馬券に絞って買った方が賢明だと思います。
ジョッキーと調教師を当てる馬券
もはや馬券ではありませんが…。JOCKEY CHALLENGEとTRAINER CHALLENGEという、開催日ごとに最も多くのポイントを獲得する騎手または調教師を当てる投票券もあります。これもほとんど情報がないと思うのでパスが賢明です。
香港競馬は馬券(投票券)の種類が多く、名称を覚えるのも大変なので、複数レース馬券や騎手・調教師投票券は、一旦切り捨てた方が頭がスッキリして買いやすくなります。その意味でも1レースの馬券に絞ることをおすすめします。
日本の馬券との名称比較(1レースの馬券)
ということで、覚えたい(理解したい)のはこちらの9種類だけ。日本で競馬をやっている方は、馬券名を日本語に置き換えると理解しやすいと思います。
| 香港の馬券名 | 日本の馬券名 |
|---|---|
| WIN/獨贏 | 単勝 |
| PLACE/位置 | 複勝 |
| QUINELLA/連贏 | 馬連 |
| QUINELLA PLACE/位置Q | ワイド |
| FORECAST/二重彩 | 馬単 |
| TRIO/單T | 3連複 |
| TIERCE/三重彩 | 3連単 |
| FIRST 4/四連環 | -(4連複) |
| QUARTET/四重彩 | -(4連単) |
流し馬券
軸馬を決めて、2着以下を複数選ぶ、いわゆる流し馬券ももちろん買えます。
例えば、馬連の軸1頭流しは、券面に「4>6+7+11」のように印字されます。これは4番を軸に、6番、7番、11番へ流した買い方です。組み合わせは4-6、4-7、4-11の3点。1組HK$10なので、TotalはHK$30になります。

ワイドの軸1頭流しも読み方は同じです。「4>6+7+13」なら、4-6、4-7、4-13の3点。いずれかの組み合わせを構成する2頭が3着以内に入れば的中します。

ボックス馬券
複数の馬を選んで、組み合わせすべてを馬券にする、いわゆるボックス馬券も当然アリです。
例えば、馬連の3頭ボックスは、券面に「1+2+3」と印字されます。組み合わせは1-2、1-3、2-3の3点です。軸馬を決める流しとは違い、選んだ3頭のうちどの2頭が1着・2着になっても的中します。

ワイドの3頭ボックスも「1+2+3」と印字され、1-2、1-3、2-3の3点を購入します。選んだ3頭すべてが3着以内に入れば、3つの組み合わせがすべて的中します。

4連複・4連単もある
日本で通常発売されていない4連複と4連単まで買えるのが香港競馬の特徴です。QUARTETは4頭の着順をすべて当てるため難度が高く、その分だけ配当も大きくなります。

マークシートの記入方法
場内には日本と同様、マークシートの記入台などがあり、あちこちにマークシートが置かれています。

英語版のマークシートがおすすめ
注意したいのは、マークシートには、英語版(左)と中国語版(右)の2種類があることです。

券種、購入方式、馬番号、金額など記入する内容は共通ですが、英語版なら「RACE NO.」「POOL」「WIN」「PLA」「QIN」「QPL」「SELECTIONS」「UNIT/TICKET」の表記があるので、理解の助けになると思います。
鉛筆は有料。持参がおすすめ。
日本の競馬場のように、マークシート売り場へ記入用の鉛筆は置かれていません。レースプログラムと同じ自動販売機で購入できますが、もったいないので持参した方がいいと思います。

馬券の種類によってマークシートが違う
これは日本でも同じですが、香港のマークシートは全馬券共通ではなく、WIN・PLACE・QUINELLA・QUINELLA PLACE用(単・複・馬連・ワイド)、FORECAST用(馬単)、TIERCE用(3連単)、QUARTET用(4連単)、TRIO・FIRST 4用(3連複・4連複)などに分かれています。
まずカード上部の英語名を確認して、購入したい馬券に対応したマークシートを選びます。
| マークシート上部の表記 | 購入できる主な馬券 |
|---|---|
| WIN・PLACE・QUINELLA・QUINELLA PLACE | 単勝・複勝・馬連・ワイド |
| FORECAST | 馬単 |
| TRIO・FIRST 4 | 3連複・4連複 |
| TIERCE | 3連単 |
| QUARTET | 4連単 |
マークシートの記載例(単勝・複勝・馬連・ワイド)
WIN、PLACE、QUINELLA、QUINELLA PLACEは、紫色の見出しが付いた共通カードを使います。

通常の1レースの馬券を買うときは、RACE NO.(レースを選択)、POOL(WIN・PLA・QIN・QPLを選択)、BANKER ONLYまたはSELECTIONS(馬番号を選択)、UNIT、購入金額の順に塗ります。
各欄の意味と記入順
| 欄 | 意味 | 通常の1レースでの使い方 |
|---|---|---|
| RACE NO. | レース番号 | 購入するレースを1つマークする |
| POOL | 馬券の種類 | WIN(単勝)、PLA(複勝)、QIN(馬連)、QPL(ワイド)から1つ選んでマークする |
| BANKER ONLY | 軸馬専用欄 | 馬連・ワイドの軸流しを買うときだけ使う(その他では使わない) |
| SELECTIONS | 購入する馬、または軸馬の相手 | 単勝・複勝は買う馬を、馬連・ワイドの軸流しは相手馬を、ボックスの場合は選択馬ぜんぶをマークする |
| FORMULA | ALL UP*1の組み方 | 使わない(何もマークしない) |
| UNIT | 1点あたりの購入額 | 通常はここにマークする |
| TICKET | 全体の購入総額 | 点数に応じて均等配分される。通常は使わない。 |
*1:ALL UPとは、あるレースで当たった払戻金を自動的に次のレースに投入する買い方(転がし馬券)です2×1や2×3など、FORMULAの選択よって組み合わせが変わります。転がしたければ別で買えばいいだけなので、香港競馬に慣れている方以外はこの仕組みを使う必要ないと思います。
マークシート記載例(単勝)
例えば、単勝(1レース・4番・1点あたり20香港ドル)を買う場合のマークシートの記載はこうなります。POOLでWIN(単勝)を選んで、SELECTIONSで買いたい馬の番号をマークします(BANKER ONLY欄は使いません)。

馬券はこのように表示されます。

マークシート記載例(複勝)
複勝(1レース・6番・1点あたり20香港ドル)なら、このような記載になります。POOLでPLA(複勝)を選んで、SELECTIONSで買いたい馬の番号をマークします(BANKER ONLY欄は使いません)。

馬券はこんな感じです。

マークシート記載例(馬連流し)
馬連流し(1レース・軸4番6,7,11番流し・1点あたり10香港ドル)なら、このような記載になります。POOLでQIN(馬連)を選んで、BANKER ONLYに軸馬の4番を、SELECTIONSに相手馬の3頭の番号をマークします。

馬券はこんな感じです。

マークシート記載例(馬連ボックス)
馬連ボックス(2レース・1,2,3番のボックス・1点あたり10香港ドル)なら、このような記載になります。POOLでQIN(馬連)を選んで、SELECTIONSにボックスの3頭の番号をマークします(ボックスでは軸馬はないのでBANKER ONLY欄は使いません)。

馬券はこんな感じです。

マークシート記載例(ワイド流し)
ワイド流し(1レース・軸4番6,7,13番流し・1点あたり10香港ドル)なら、このような記載になります。POOLでQPL(ワイド)を選んで、BANKER ONLYに軸馬の4番を、SELECTIONSに相手馬の3頭の番号をマークします。

馬券はこんな感じです。

マークシート記載例(ワイドボックス)
ワイドのボックス(2レース・1,2,3番のボックス・1点あたり10香港ドル)なら、このような記載になります。POOLでQPL(ワイド)を選んで、SELECTIONSにボックスの3頭の番号をマークします(ボックスでは軸馬はないのでBANKER ONLY欄は使いません)。

馬券はこんな感じです。

ここまでが基本的なマークシートの書き方です。
マークシート記載例(3連複・4連複用)
3連複(TRIO)、4連複(FIAST4)は、馬連(QUINELLA)の考え方と同じです。
TRIOとFIRST 4はいずれも着順を問わないため、ボックスでは選んだ馬をSELECTIONS欄にまとめてマークします。軸流しにする場合は、軸馬をBANKERS ONLY欄、相手馬をSELECTIONS欄に記入します。
例えば、3連複のボックス(9レース・1,3,4,5,7,9番のボックス・1点あたり10香港ドル)なら、このような記載になります。TRI(3連複)を選んで、SELECTIONSにボックスの6頭の番号をマークします

TRIOは1着から3着までに入る3頭を順不同で当てる馬券です。6頭ボックスで1番、3番、4番、5番、7番、9番を選ぶと、その中から3頭を選ぶ組み合わせは20点になります。
馬券はこんな感じで表示されます。

マークシート記載例(馬単・3連単・4連単)
馬単(FORECAST)、3連単(TIERCE)、4連単(QUARTET)は、着順が的中条件になる(馬だけなく、その馬の着順も当てる必要がある)ため、記入方法が若干異なり、そのためそれぞれマークシートも異なります。
(馬単のマークシート)
馬単は、上部が緑色のFORECAST(二重彩)専用マークシートを使います。1着と2着を指定し、FORMULAでS・M・B・BM・MBの購入方式を選びます。

(3連単のマークシート)
3連単は、上部がオレンジ色のTIERCE(三重彩)専用マークシートを使います。1着、2着、3着の馬番号を指定します。

(4連単のマークシート)
4連単は、上部がえんじ色のQUARTET(四重彩)専用マークシートを使います。1着から4着までの馬番号を指定します。

3種類とも、最初にRACE NO.とFORMULAを選び、指定欄またはSELECTIONSへ馬番号を記入して、UNITまたはTICKETで購入金額を指定します。
S・M・B・BM・MBの意味
FORMULA欄のS・M・B・BM・MBは、買い目の作り方を指定する記号です。選ぶ方式によって、馬番号を記入する欄と自動的に作られる組み合わせが変わります。
| 記号 | 名称 | 内容 |
|---|---|---|
| S | SINGLE | 1つの組み合わせを指定する |
| M | MULTIPLE | 選んだ馬から成立する複数の組み合わせをまとめて買う |
| B | BANKER | 軸馬を指定した着順に固定し、SELECTIONSの相手と組み合わせる |
| BM | BANKER MULTIPLE | 軸馬を的中対象の着順内に必ず含めるが、その着順は固定しない |
| MB | MULTI-BANKER | 1着候補、2着候補、3着候補などを着順別の欄へ記入する |
ここからは、シングル、ボックス、軸流しの具体例を使って、それぞれの記入方法を見ていきます。
マークシート記載例(3連単シングル)
例えば、3連単のシングル(4レース、4→2→6の3連単、1点あたり10香港ドル)なら、マークシートはこのような記載になります。

馬券はこんな感じです。

マークシート記載例(3連単ボックス)
3連単のボックス(7レース、1,2,3番のボックス、1点あたり10香港ドル)なら、マークシートはこのような記載になります。

馬券はこんな感じです。

マークシート記載例(3連単軸流し)
3連単の軸流し(8レース、1着軸馬11番から2,3着を5,7,8,9,10,12番へ流し、1点あたり5香港ドル)なら、マークシートはこのような記載になります。

MBを使うなら、マークシートはこうなります(結果は同じです)。

馬券はこんな感じで表示されます。

マークシートの記載例(馬単ボックス)
馬単のボックス(3レース、1番と2番のボックス、1点あたり10香港ドル)なら、マークシートはこのような記載になります。

馬券はこんな感じで表示されます。

マークシートの記載例(4連単ボックス)
QUARTETは4頭すべての着順を当てるため、MULTIPLEで選ぶ頭数を増やすと組み合わせ数が急増するので注意が必要です。
例えば、4連単のボックス(7レース、1番,2番,3番,5番のボックス、1点あたり5香港ドル)なら、24点で、120香港ドル。4頭選んだだけで24通りになります。この時のマークシートの記載は以下のようになります。

QUARTETの4頭ボックスは、選んだ4頭の着順違いをすべて購入します。「1+2+3+5M」のMはMULTIPLEで、組み合わせは4×3×2×1の24点です。この馬券はFlexi Betで1組HK$5に設定しているため、合計はHK$120になります。

その他のマークシート(基本的に使わない)
場内には、複数レースを組み合わせる馬券や騎手・調教師を対象にした投票もあります。通常の1レース馬券を買うだけなら使用しないため、最初は、これ以前にご紹介したWIN、PLACE、QUINELLAなどの基本カードを覚えれば十分です。
ALL UP(4~6レース用・紫色)
WIN、PLACE、QUINELLA、QUINELLA PLACEを使い、4~6レースの買い目を組み合わせるカードです。

CROSS POOL ALL UP(2~3レース用・緑色)
FORECASTやTRIOを含む異なる馬券を、2~3レースにわたって組み合わせるカードです。

DOUBLE・TREBLE・SIX UP(緑色)
指定された2レース、3レース、6レースの結果を続けて当てる馬券のカードです。

QUARTET QUICK PICK MULTIPLE(えんじ色)
4連単の組み合わせをコンピューターに自動選択してもらうクイックピック用カードです。

JOCKEY CHALLENGE・TRAINER CHALLENGE(深緑色)
開催日の成績上位騎手または調教師を予想する投票用カードです。

BETTING ACCOUNT RECEIPT(灰色)
HKJCの投票口座へ入金するためのカードで、口座番号と入金額を記入します。

TRIPLE TRIO QUICK PICK(赤色)
指定された3レースの3着以内馬を当てるTRIPLE TRIOを、コンピューターの自動選択で購入するカードです。

窓口と券売機での購入方法
初めてなら窓口が簡単
記入したマークカードと香港ドルを窓口へ出すと、係員が読み取って馬券を発券します。会話をしなくても購入できるので、英語や広東語で細かな買い目を伝える必要はありません。窓口上部の青い「SELL」は馬券購入、黄色い「PAY」は的中馬券の払戻しを表します。

受け取った馬券には、競馬場、開催日、レース番号、馬券の種類、馬番号、購入金額が印字されています。内容が違っていても発券後は取り消せないため、窓口を離れる前に確認します。
Self Vending Terminal(SVT)で購入する
馬券を自分で発券する機械の正式名称はSelf Vending Terminal(SVT)です。場内では中国語で「自助售票機」と表示されています。券売機で使えるのは、現金券、的中馬券、Electronic Shroff Card、eWalletです。紙幣をそのまま投入して買う機械ではないため、現金だけを持っている場合は先に現金券を用意します。

- 画面右上のEnglishを押す
- RACINGを選ぶ
- 現金券または的中馬券を挿入する
- 記入済みのマークカードを1枚ずつ挿入する
- 画面に表示された買い目と金額を確認して購入する
- EXIT & COLLECT CASH VOUCHERを押し、残額が入った現金券を受け取る

SVTは、マークカードを読み込ませるだけでなく、タッチパネルへ買い目を直接入力して購入できます。画面上部でレース番号と馬券を選び、SINGLE、MULTIPLE、BANKER、BANKER-MULTIPLE、MULTI-BANKERから購入方式を選択します。

FORECAST、TRIO、TIERCE、FIRST 4、QUARTETにも対応しています。TIERCEなら1着、2着、3着の欄へ馬を指定でき、ボックスや流しも画面上で組み立てられます。馬を追加すると買い目の組み合わせ数と合計金額が計算されるため、点数の多い馬券ではマークカードより金額を把握しやすい方法です。

キャッシュバウチャー(Cash Voucher)なら馬券購入がさらに簡単
慣れてきたら、キャッシュバウチャー(Cash Voucher)を作ることをおすすめします。キャッシュバウチャーは、香港ジョッキークラブに預けた現金の残高が印字された紙の現金券です。SVTへ入れると記載額が画面の残高へ反映され、馬券を買うたびに購入額が差し引かれ、当たった払戻金を貯めることもできます。
その残高を使って次のレースの馬券を購入できるため、的中するたびに窓口へ並んで現金を受け取る必要はありません。

操作を終えると、投入したキャッシュバウチャーは戻らず、残高を記録した新しいキャッシュバウチャーが発券されます。それを別のSVTへ投入すれば、そのまま続きを購入できます。競馬を終えるときにCash VoucherをPAY窓口へ出し、残高を現金で受け取ります。
手軽で便利なサービスなんでが、手軽すぎるので失くさないように注意してください。特に馬券購入後にキャッシュバウチャーを取り忘れないよう注意してください。買い終わったら画面の「EXIT & COLLECT CASH VOUCHER」を押し、投入口から出てきた新しいキャッシュバウチャーを取り出し、(馬券などと混ぜないように)しっかりと保管しておきましょう。

ちょっと複雑そうですが、仕組みは、カジノのスロットマシンで「CASH OUT」を押したときに出てくる紙のバウチャーと同じです。バウチャーに残高が記録され、別の台へ移ったらそれが使えて、遊び終えたら最後に現金化する。あれと全く同じですね。
SVTの周囲には案内スタッフがいて、操作に迷ったときは使い方を教えてくれます。英語も通じますし、もし英語が苦手でも、画面や投入口を指しながら尋ねればわかってくれます。たくさんの初心者さんを相手にしているのでスタッフさんも慣れたもんです。レース直前は窓口にもSVTにも列ができるため、買い目を決めたら早めに購入してコースへ向かいましょう。
馬券の最低購入金額
沙田競馬場の有人窓口と券売機では、馬券の最低購入額はHK$10です。WIN、PLACE、QUINELLA、QUINELLA PLACEは、1組HK$10から購入します。
FORECAST、TRIO、TIERCE、FIRST 4は合計HK$100以上で1組HK$1まで、QUARTETは合計HK$24以上で1組HK$1まで下げられます。
オッズと払戻金の見方

香港競馬の通常馬券はパリミュチュエル方式です。同じ馬券を買った人の売上をまとめ、控除後の金額を的中口数で分けるため、場内モニターに表示されるオッズは投票の増減に合わせて変わります。最終的な払戻額は発売締切後に確定します。
結果画面では「Dividend (HK$)」の欄に、HK$10購入した場合の払戻額が表示されます。たとえばWINのDividendがHK$88なら、HK$10の的中馬券に対する払戻しはHK$88です。ここには購入したHK$10も含まれています。
JOCKEY CHALLENGEとTRAINER CHALLENGEは固定オッズなので、購入後にオッズが動いても、その馬券は購入時のオッズで払戻額が決まります。通常馬券とは計算方法が違います。
実際に購入して分かった最強の購入方法

ボックスで買うなら3連複6頭・3連単5頭
ハンデ戦で着順を絞りきれないときは、複数の馬をまとめて押さえられるボックスが使いやすいです。おすすめは、TRIO(3連複)の6頭ボックスと、TIERCE(3連単)の5頭ボックスです。
TRIOの6頭ボックスは20点です。6頭のうち3頭が3着以内に入れば、並び順に関係なく的中します。通常の1点HK$10なら合計HK$200。記事内で紹介した実券も、この6頭ボックスです。
TIERCEの5頭ボックスは、5頭から1着、2着、3着の順番を選ぶため60点です。通常の1点HK$10なら合計HK$600になりますが、Flexi Betならカード全体の購入額を指定できます。SVTを使えば、馬を選ぶたびに組み合わせ数と合計金額が表示されるため、60点でも金額を確認しながら購入できます。
馬券名の対応とマークカードの基本さえ分かれば、沙田競馬場の窓口では言葉を使わずに購入できます。買いたいレース、馬券名、馬番号、金額を決め、発券後の確認までを一つの流れとして覚えておけば、香港競馬を現地で楽しめます。
よくある質問
馬券を購入できる年齢は何歳からですか?
香港では18歳未満の馬券購入と、馬券を受け付ける区域への入場は認められていません。
的中馬券はどこで払い戻しできますか?
場内の「PAY」と表示された窓口で払い戻しできます。Self Vending Terminal(SVT)へ的中馬券を入れ、払戻金で次の馬券を購入することも可能です。最後に残高をCash Voucherとして受け取り、窓口で現金化します。
払い戻しに期限はありますか?
的中馬券の払戻期限は、該当する開催日の翌日から60日以内です。帰国後の換金は難しいため、的中馬券は競馬場を出る前に精算しておくと安心です。
場内に両替所はありますか?
馬券の購入には香港ドルを使います。沙田競馬場内にはCurrency Exchangeの表示がある両替所があり、手持ちの外貨を香港ドルへ交換できます。競馬場へ到着してから現金が足りないことに気づいても、場外の両替所を探しに戻る必要はありません。

両替後は、その場で香港ドルの金額と明細を確認します。受け取った香港ドルは有人窓口でそのまま馬券購入に使えます。

HK$8,000以上、または相当額の外貨を両替する場合は、本人確認のためパスポートなどの身分証明書が必要です。住所と電話番号の提示も求められます。
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