シンガポールの電車(MRT)の切符の買い方、乗り方、路線図、始発時間・終電時間、混雑する時間帯の調べ方など、シンガポールの電車の乗り方をしっかりご案内していきます。
まず初めに、シンガポールでは電車のことをMRTと呼びますので、それを押さえておいた方が道を聞いたり、調べたりするのに便利だと思います。路線(電車)のことをMRTと呼ぶだけでなく、駅のことももMRTと呼ぶ人が多いです。
MRTは、Mass Rapid Transit(マス ラピッド トランジット)の略で、名前には Rapid が含まれています、電車はすべて各駅停車、ゆっくり走ります。
シンガポールのMRT(電車)の 路線図
上の路線図は2019年12月時点のものです。最新の路線図はシンガポールMRT公式サイトから入手できます。
MRTは5路線、East West Line、North South Line、North East Line、Circle Line、Downtown Line があります。それぞれの路線には色がついているため、日常的には、それぞれ、グリーンライン、レッドライン、パープルライン、イエローライン、ブルーラインといった具合に、色名で呼称されます。
グリーンライン(緑の線)の右端にシンガポールチャンギ空港駅があります。旅行でシンガポールを訪れる方は、まずそこから乗る方も多いのではないでしょうか。
シンガポールチャンギ空港駅の始発時間・終電時間
ということで、まずは、シンガポールチャンギ空港の情報からお伝えします。
始発時間
月曜日~金曜日 | 5時31分 |
土曜日 | 5時31分 |
日曜日・祝日 | 5時59分 |
終電時間
月曜日~金曜日 | 23時18分(市内方面) |
土曜日 | 23時18分(市内方面) |
日曜日・祝日 | 23時18分(市内方面) |
観光の方はあまり関係ないと思いますが、Pasir Ris 方面の最終は00時06分です。
運転間隔
8時00分~9時00分 12時30分~14時00分 19時30分~22時15分 |
7分~9分 |
上記以外の時間帯 | 12分 |
その他の駅の情報は右リンク先から確認できます。▶ 駅ごとの始発・終電・運転間隔の情報はこちら
シンガポールのMRT(電車)の切符の買い方
切符(チケット)の種類
シンガポールの切符(チケット)は3種類あります。
① Standard Ticket(スタンダード・チケット)
シンガポールのMRTの通常購入の切符がこれです。観光の方はよほどのことがない限り、これでいいのではないかと思います。
カードは再利用が可能で、再利用してもらえるようにちょっとだけインセンティブがあります。
1回目購入時に10セントのデポジットが不可され、3回目に購入時にその10セントが帰ってきます。そして6回使用するともう10セントの割引が受けられるという仕組みです(いずれも切符の購入金額にプラスマイナスされます)。
シンガポールでは、タクシーも便利で安いので、電車の利用頻度はそれほど高くないような気がするので、ほとんどすべての観光客の方は、あまり迷わずに、Standard Ticket(普通に駅で買う切符)を選択すればいいと思います。
もっというならば10セントのデポジット云々も、自動的に計算されますので、あまり気にしなくてもいいと思います。10セント(8円くらい)ですから。
② ez-link Card(イーズィーリンクカード)
日本でいうスイカとかパスモとかに当たるカードです。長く利用する場合はこれが一番お得なカードです。シンガポールに住んでいる人はコレを使います(写真は自分が普段使っているもの。年季が入りまくり、ボロボロです(笑))
駅で購入する場合の料金は12ドルで、7ドルがカード代金、5ドルが切符代に使える代金です。7ドルは戻ってきません。その代わり、このカードだと通常の切符(Standard Ticket)よりも安く電車に乗れまて、チャージ残高さえあればいちいち切符を買う必要はありません。
どれくらい安くなるかですが、MRTの切符料金は走行距離によって細かく設定されているため一律にいくら安いとは言えませんが、ez-link Card の方が、Standard Ticket よりも1回につき60セントくらい安い感じです。
12回(60セント×12回=7ドル20セント)くらい電車にのれば、7ドルのカード代金の元が取れるという形。いちいち切符を買わなくていいというメリットはありますが、観光の方は不要だと思います。
③ Singapore Tourist Pass(シンガポール・ツーリスト・パス)
期間中、MRTと路線バスが乗り放題になるパスです。1日券(20ドル)、2日券(26ドル)、3日券(30ドル)があります。
料金のうち10ドルはデポジットで、発券から5日以内であれば、払い戻しが可能です。券売機は販売していないので、チケットオフィスで購入する必要があります。電車、バスを相当乗る人以外は、元が取れないと思います。
切符(Standard Ticket)の買い方・購入方法
切符(チケット)は券売機で購入します。
こんな感じです。各駅の改札付近に日本と同じような形で設置してあるので、すぐわかると思います。
画面はこんな感じですね。左の「Buy Standard Ticket」のMapまたはStation nameをタッチして、行き先の駅を選びます。
行き先を選ぶと自動的に金額が表示されます。この時は、3回目の利用なので、自動的にデポジット10セント分が割引されています。
金額の下に、Single Trip(片道)と Round Trip(往復)が出てきますので、通常はSingle Trip(片道)をタッチします。
このデポジットは、同じカードで6回乗るとチケットの割引と言う形で払い戻されます。なので、大したお金ではありませんが、Standard Ticketは6回まで使い切るのがお得です。
その下には、Notes/Coins Accepted(利用可能なコイン、紙幣の種類)として、10セント・20セント・50セント・1ドルのコインと、2ドル・5ドルのお札の絵が書いてあるので、10ドル札以上の紙幣は使えません。
2回目以降(チャージの仕方)
ほんとうに大した話はないのですが、2回目以降はココにカードを置いて、上記と同じようなステップを踏めば、切符情報がカードに記録されます。
シンガポールのMRT(電車)の乗り方
カードを手にしたら日本のスイカやパスモと同じです。
ゲートにあるセンサー部分にタッチするとゲートが開きます。そのままホームへ入場して電車に乗ります。降りるときも同じです。カードをタッチするとゲートが開きます。
シンガポールの切符はすべてカード式なので、ゲートには切符の投入口のようなものはありません。タッチするしかないので、迷うことはないと思います。
MRT(電車)利用時の注意点
MRTの利用にはいくつか注意点があります。
〇 飲食は禁止です(罰金500ドル)
〇 喫煙ももちろんダメです(罰金1,000ドル)
〇 ペットの持ち込みは禁止です(罰金500ドル)
〇 可燃液体の持ち込みは禁止(罰金5,000ドル)
〇 ドリアンの持ち込み(罰金500ドル)
ドリアンは匂いますからね。でも、ドリアンの持ち込みは何回か見たことがあります。実は。
一方で、日本ではマナー違反とされる、社内での通話はOKですので、普通に大声で電話を続けるインド人・中国人によく遭遇します。
それ以外に日本と違うのは、
〇 各駅停車しかありません。
〇 到着した電車が混雑していたら、無理して乗らず、1本見送ります。日本のように、ギュウギュウに押し込んで乗ってくることは絶対にありません。
〇 座席の両端にあるReserved Seetには、お年寄り、ハンデのある人、妊婦さんなどが座ります。さらに、仮にそういう人が周りにいなくても常に空けておきます。ガラガラでも、端は空けて座ります。
〇 普通の席でもお年寄りがいれば、席を譲ります。日本よりも譲る人が断然多いので、知らない顔をしていると、冷たい目で見られます。

シンガポールのMRT(電車)は、(車の渋滞緩和のため)その利用を促すため、とても簡単に乗れるように設計されています。是非チャレンジしてくださいね。