IFRSのための会計英語|オフィスにかかる費用を英語で表現しよう

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IFRSのために会計英語。このゆるさで、超実践的な英語をバシバシ挙げてくるということで、なんだか評判ですね。今回も頻出トピック。オフィスに関する会計処理の英語です。減価償却費、減価償却累計額、減価償却方法、耐用年数、残存価額、そしてリース会計まで、関心の高い項目をすっきりまとめました。しかも、有形固定資産とリース資産の会計方針の例示つき。

知りたい英語は全部網羅しているので、専門家の方にも、役に立つじゃないでしょうか。

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自社保有・賃借・リースのちがい

まずは基礎的なところから。オフィスに関する費用について、一般的に想定される会計処理をかんたんに解説しておきましょう。

オフィスを構える場合の選択肢としては、大きく分けて、購入と賃借があります。これは、住居でも同じですよね。

自分で持っているか、借りているかで、当然会計処理が異なるので、その概要を見ておきましょう。

それからもうひとつ典型的な取引としてリースがあります。ちょっと毛嫌いしそうですが、リースは、一括で買うお金がないので、分割で買った場合というように考えればOKです。

これらの3パターンについて、どのような会計処理がなされるか、まずは確認しておきましょう。

① 自社保有

自分で購入して、自分の所有物とする場合です。自分の所有物(資産)ですから、買った物件は、貸借対照表に固定資産として計上されます。

資産計上された固定資産は利用に供されると、耐用年数(使用可能期間)を通じて費用化され、損益計算書に減価償却費として計上されます。

② 賃借

借りているだけなので、毎月家賃が発生します。毎月の家賃は、損益計算書に費用として計上されます

③ リース

リースと聞くと専門家でも怯む人がいますけど、分割払いで購入した場合と同じ感覚でOKです。実際には、金融取引ですから、お金を借りて、資産を購入したのと同じ処理をするのですが、細かいことはいいと思います。

大事なのは、月々払っていますけど、それは②の賃料とは違うということです。賃借の場合、いくら賃料を払っても、物件は自分のものにはなりませんが、リースの場合は、分割払いですから、物件が自分のものになります(可能性が高いです)。

つまり、リースはどちらかというと①自社保有の仲間なんです。自分のものになるという意味では。

会計処理は、こんな形になります。

【リース開始時には資産を取得したのと同じ処理をする】

リース資産(自社物件と同じ固定資産計上) / リース債務(借金の部分)

【リース期間(または耐用年数)で減価償却費を計上する】

減価償却費 / 減価償却累計額

細かいことを言うと、これに借金の部分の利息が計上されますが、とりあえずは大枠としてはこれくらいでいいと思います。

自社保有物件の会計処理と英語表現をチェック

減価償却に関する会計処理の仕方は決算書に書いたりするので、要チェックです!

関連用語は一旦まとめておいた方が便利ですね。

減価償却費、減価償却累計額、減価償却方法、耐用年数や残存価額など、関連用語の英語表現を一旦まとめておきます。

日本語 英語
有形固定資産 PPE(Property,Plant and Equipment)
減価償却費 Depreciation
減価償却累計額 Accumulated depreciation
減損損失 Impairment
取得原価 Acquisition cost
簿価(帳簿価額) Book value
購入価格 Purchase price
耐用年数

Useful life

(Economic life, Service life, Depreciable life,  Durable life)

残存価額

Residual value

(Salvage value)

(減価償却の方法)     
定額法 Straight-line method
定率法 Accelerated method
200%定率法 Double Declining Balance method
生産高比例法   Unit-production mathod
✅ 会計方針はこのように記載されます

※ 英語と日本語(訳)を交互に記載しています

Property, plant and equipment (excluding leased assets)

有形固定資産(リース資産を除く)

Property, plant and equipment are stated at cost, net of accumulated depreciation and accumulated impairment losses.

有形固定資産については、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しております。

The cost of property, plant and equipment includes cost directly relating to the acquisition of assets, the costs of dismantling and removing the assets, and restoration costs.

取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去及び原状回復費用が含まれております。

Depreciation expense for assets except for land and construction in progress is recognized mainly by the straight-line method over the respective estimated useful lives.

土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、主として定額法で計上されております。

The estimated useful lives of major asset items are as follows:
・Equipment 2 to 20 years
・Buildings and structures 3 to 50 years

主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりであります。
・器具備品 2年~20年
・建物及び構築物 3年~50年

賃借料に関する会計英語を知っておく

家賃は、実務でも会計用語でも、レント(Rent)と表現されます。

営業オフィスの賃料なら販管費、販売施設の賃料なら売上原価になりますが、IFRSでは、原価と販管費は区別せず、営業費用として一括計上することが多いので、その場合、財務会計上はあまり区分は問題にならないでしょう。

少し注意したいのは、家賃の値上げという表現です。

家賃を値上げするという場合は、「raise」という言葉を使います。(raise – raised – raised )

例)Landlord is trying to raise the rent of my condominium

私の住んでいるコンドミニアムのオーナーは家賃を上げようとしている。

リース料に関する会計英語もついでに見とく

リース取引の財務諸表上の計上科目は、リース資産とリース債務くらいなので難しいことはありませんが、会計方針を注記するときに、リース会計独特の表現(専門用語)を使う必要があるので、まずは、リース会計にかかる会計用語の英訳をまとめておきましょう。

日本語 英語
リース資産 Lease Equipment under Capital Leases 
リース債務 Lease Obligations(Liabilities)
リース料(オペレーティングリース) Lease Expenses
ファイナンスリース Finance leases
オペレーティングリース Operating leases
公正価値 Fair value
割引現在価値 Present value
✅ 会計方針はこのように記載されます

※ 英語と日本語(訳)を交互に記載しています

Leases

リース

Lease transactions in which substantially all the risks and rewards incidental to contractual ownership are transferred to the Group are classified as finance leases. All other lease transactions are classified as operating leases.

契約上、資産の所有に伴うリスクと経済価値が実質的に全て当社グループに移転するリースは、ファイナンス・リースに分類し、それ以外のリース取引は、オペレーティング・リースに分類しております。

With regards to finance lease transactions, the Group initially recognizes lease assets at the fair value of the leased property or, if lower, the present value of the total amount of the minimum lease payments, each determined at the inception of the lease.

ファイナンス・リース取引におけるリース資産は、リース開始日に算定したリース物件の公正価値と最低リース料総額の現在価値のいずれか低い金額で当初認識しております。

After the initial recognition, the Group depreciates the assets using the straight-line method or the declining-balance method over the estimated useful lives or the lease term, whichever are shorter, or, in case that the ownership is transferred to lessees by the end of lease periods, over the estimated useful lives, according to the accounting policy applied to the assets.

当初認識後は、当該資産に適用される会計方針に基づいて、見積耐用年数とリース期間のいずれか短い年数、あるいは所有権がリース期間終了時までに借手に移転する場合には見積耐用年数にわたって、定額法又は定率法で減価償却を行っております。

Lease payments are apportioned between finance costs and repayment of lease obligations so as to produce a constant interest rate in proportion to the remaining balance of lease obligations. Finance costs are recognized in the consolidated statement of profit or loss.

リース料は、利子率がリース負債残高に対して一定率になるように金融費用とリース債務の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しております。

Lease payments under operating leases are recognized as expenses using the straight-line method over the lease term in the consolidated statement of profit or loss.

オペレーティング・リース取引においては、リース料は連結損益計算書において、リース期間にわたって定額法により費用として認識しております。

結構難しいかもしれませんが、定型文的なところもあるので、一応載せておきました。

この辺りの言葉を使って議論するようなこともないと思いますので、覚える必要はないです。使うとしたら、決算書にコピペすることがあるかも、という感じです。

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