IFRSのための会計英語|日常業務で発生する費用を英語で表現しよう

IFRSのための会計英語。今回は、決算だけでなく、ビジネスシーンでも、必要になるのが日常業務における費用に関する会計表現です。ビジネスには、売るための商品の仕入原価(製造原価)やその関連費用だけでなく、消耗品費、移動費用、通信費などいろいろなコストがかかります。

もくじ

管理可能コストと管理不能コスト

管理可能コスト:controllable cost

管理不能コスト:uncontrollable cost

親会社が無責任にコストを削減しろー!利益を出せー!と言ってくるときに、きちんと分けておきたいのが、そのコストが管理可能なのかどうかです。減価償却費のように決まったルールで毎月(毎年)計上されるコストや家賃や固定給のような一定額の支払いが発生するコスト、なにがしかのルールで負担させられる本社費用なんかは、一般に管理しにくいですよね。

もちろん、固定資産の購入を減らせば減価償却費は減りますし、家賃の値下げ交渉や給料カットとか、そんな荒業をも期待されるのであれば、管理可能ということにはなりますが。

コストを削減しろー!と言われた時には、ここを分けてから事業計画なり、実績報告なりをすると説得力が出ます。というか、そんなに簡単じゃないよということを分からせることができますね。

今回ご紹介する日常業務にかかる費用は、基本的には管理可能なコストです。

実は金額がそれほど大きくならない費用なので、削減しても利益への貢献は小さいのですが、塵も積もれば山となるということは確かなのと、削減しやすい項目ではあるので、コスト削減が課題となった場合には、一番最初に着目すべき費用であるとも言えます。

【本社報告のコツ!】

これはちょっとテクニックですが、少額のコスト削減をしても、労力の割には評価されなかったりします。

例えば、年間5,000万円の費用がかかる会社で、50万円の消耗品費を削減しましたといっても、1%(50万円÷5,000万円)かいなってなるわけです。

こういう時は、まずは管理可能コストと管理不能コストを分解して分母を小さくすると削減率が上がって、頑張った感が出ます。

例えば、5,000万円のうち、減価償却費が1,000万円、固定給が2,000万円とかだとしたら、管理可能なコストは2,000万円(5,000万円-(1,000万円+2,000万円))だけなので、50万円の費用削減は、2.5%(50万円÷2,000万円)も費用削減しました、みたいな報告ができるわけです。

分母を費目にするのも、いい作戦です(笑)。消耗品費だけでみると100万円掛かっていた会社なら、50万円の削減は、50%(50万円÷100万円)もの削減なので、費目ごとに削減率を使って報告すると、頑張った感がされに出ます。

管理可能コストという英語

管理可能コストを表現するときは、controllable を使った方がいいですね。

manageable でもOKなんですが、この反対語のunmanageable は「制御不能な」とか「手に負えない」とかという意味になってしまうので、コストを表現するにはちょっと違うかなという感じがしますので。

消耗品費

文房具やトナー、コピー用紙などの事務用品や少額の備品などが含まれる費用です。

消耗品費:Supplies(Expense)

ひとつひとつの金額は大きくないのですが、見直すと無駄が結構発見される費用項目ではあります。無駄の削減なので、経費削減のために手をつけやすい費用です。

文房具はStationary、トナーは英語でもTonerです。

コピー機は、Photocopy とか、Copier とか、Copy machine とか。Copy でも通じますが、Photocopy という人が多い気がします。

通信費

電話・郵便・テレビ・インターネットなどにかかる費用です。

通信費:Communication Expenses コミュニケーションというと、人と人との対話みたいなイメージがあるので、少しピンとこないのが、コミュニケーションエクスペンス(通信費)。

Communicationは、は全般的な通信手段を指す言葉でもあるので、通信という意味でも押さえておきたいところです。

旅費交通費

旅費交通費:Travel Expenses

遠隔地への出張経費や近距離移動の交通費が計上されます。ホテル代、朝食代、駐車場代、飛行機代、電車やバスの運賃、タクシー代、レンタカー代やそのガソリン代、などが含まれます。

以外と混乱するのが、近距離移動の交通費ですね。これもトラベル(エクスペンス)です。

例えば、極端な例でいうと、初乗り運賃で行った場合のタクシー代とか、1駅だけの電車賃とか。

トラベル=旅行 という感覚だと、一瞬え?ってなりますが、トラベルでOKです。

会話で誤解がないようにする時には、Transportation fee(expense)とかも使います。

よく使う関連英語

出張:Business trip

宿泊費:Accommodation cost, Lodging expenses

公共交通機関:Public transportation

水道光熱費

水道光熱費:Utilities (Utility Expense)

水道料金:Water charge, Water bill

電気料金:Electricity charge, Electricity bill, Power rates

ガス料金:Gas charge, Gas bill, Gas rates

あまり使わないですが、下水道料金は、sewerage charge (下水道はsewer)です。

こまめに消灯したり、冷房の温度設定を高くしたり、稼働エレベーターを減らしたり、日本の企業は涙ぐましい水道光熱費の削減努力をしています。

ちなみに、私が働いているシンガポールでは、こういう努力はしていないようにみえます。

冷房の設定温度は、19℃が基本です。なんでも、シンガポールでは、19℃が一番、業務がはかどるという研究報告があったとかで、当時の政府が冷房の設定温度19℃を推奨していたからだとか。

雑費

雑費:Miscellaneous Expenses

特にカテゴリ分けできないような雑多な費用は雑費に計上されます。雑費が発生しないことはほとんどないので、雑のくせに使用頻度が高いのが、Miscellaneous Expensesですね。

Miscellaneous は雑多なという意味なので、雑収入 Miscellaneous income なんて使い方もされます。

雑費は、会話では、petty expenses なんて言う人もいます。 

またまた、盛りだくさんになってしまいました。

何度も上塗りするように覚えた方が記憶の定着がいいので、一度に覚える必要はないとおもいます。ゆっくり行きましょう🙂。

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英語の会計用語でわからないことがあったら、こちらを覗いてみてください。

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