IFRSのための会計英語|よく使う人件費の英語表現

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海外で働き出すと、日常会話の英語だけでなく、ビジネス英語も必要になってきます。IFRS(国際財務報告基準)とかいう難しい言葉を聞くと耳をふさぎたくなりますが、そうも言ってられないですもんね。少しずつ知識を蓄えていきますか。

今回は、人件費。なーんとなく、給料のことでしょというイメージはあると思いますけど、人件費には、給料以外にも人を雇うのに必要な費用がいろいろと含まれます。

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人件費の内容を日本語で理解しておく

とりあえず、人件費ってなんぞ?というのを知っておかないと、英語を覚えても使いようがないので、人件費の中身からみていきましょう。日本語で。

✅ 日本の決算書

人件費は、人に関わる費用なので、人が働いた内容によって、原価に計上されたり、販管費に計上されたりします。例えば、製造ラインで働いている人の人件費は製造原価になって、セールスマンの人件費は販売費および一般管理費(販管費)になります。

製造原価の人件費は「労務費」と表示され、販管費の人件費は「従業員給与」とか「従業員賞与」とか比較的細かく表示されることが多いですね。

人件費(労務費)の中身は、給料、賞与、住宅手当や通勤手当などの各種手当、社会保険料などの法定福利費、福利厚生費、それに退職金のための引当金などです。

✅ IFRSの決算書

IFRSの場合は、売上原価(製造原価)と販管費を分けて表示することは求められていないため、両者を併せて営業費用とすることが多いです。

細かく表示する場合でも、従業員給与とか従業員賞与とか費用の内容を示す方法ではなく、マーケティング部の人の人件費はその他のマーケティングコストと合わせて「マーケティング費」として開示したり、物流倉庫で働いている人の人件費を倉庫の維持費用と合わせて「物流費」として開示したりします。

海外の決算書では、業績や財務分析のためのデータが要求されますので、それに応える形で開示が行われます。

例えば、売上に対して従業員の給料がいくらで、賞与がいくらで、っという情報は投資家の分析上あまり意味がないんですね。給与だろうが賞与だろうが、同じです。売上を獲得するのに、マーケティングコストがたくさん掛かる事業なのかとか、物流費の負担割合が高い事業であるとか、そういう分析情報を提供できるように決算書は作られていきます。

日本基準にはない有給休暇引当金の繰入費が人件費として計上されるのが、人件費に関する日本基準とIFRSの一番大きな違いです。

人件費の英語

人件費は、Personnel Expenses と表現されます。

Personnel(パーソネル)です。Personal(パーソナル)ではありません。どちらも、Person(パーソン)を語源としていますが、パーソナルの方が良く聞く言葉なので、一瞬混乱するのがこのパーソネルです。

このPersonnel(パーソネル)は、ビジネスでは人事部を表現する場合に、よく使います。

人事部:Personnel Department

人事部は、Departmentを付けなくても、Personnelだけで通じます。

I’m working in Personnel.(私は人事部で働いています)みたいな。

人事部はHuman resource department なんて呼ぶこともあります。

✅ 人件費を表現するその他の英語

人件費は、Personnel Expenses のほかにも、以下のような表現が使われます。

Human resource costs, Labor costs, Staffing costs, Employment costs, Manpower costs, とか。

給料を表すSalariesや賃金と訳されるWegesも、場面によっては人件費という意味で使われます。

経理、会計、コンサルや監査の世界では、Payroll(ペイロール)が人件費という意味で良く使われます。

人件費の内訳科目の会計英語

日本語 英 語
人件費 Personnel expenses
役員報酬 Directors’ compensations(directors’ remuneration)
従業員給料 Employees’ salaries
従業員賞与 Employees’ bonuses
退職金 Retirement payments
退職給付費用 Retirement benefit expenses
雑給 Other salaries
法定福利費 Legal welfare expenses
福利厚生費 Welfare expenses

IFRSにおける人件費の英語表現

急にハードルが上がりますけど、これが一番勉強になるやつです。IFRSでは、人件費関連については、IAS19号で総合的に解説されていますが、その中でこの19号の対象範囲を説明している箇所があります。

それがこんな感じです。

Employee benefits include(従業員給付には以下が含まれます):

(a) short-term employee benefits, such as the following, if expected to be settled wholly before twelve months after the end of the annual reporting period in which the employees render the related services:

次のような短期従業員給付(従業員が関連する勤務を提供した年次報告期間の末日後12ヶ月以内にすべてが決済されると予想されるケース)

(i) wages, salaries and social security contributions;

賃金、給料及び社会保障のための拠出

(ii) paid annual leave and paid sick leave;

年次有給休暇及び年次疾病休暇

(iii) profit-sharing and bonuses; and

利益分配及び賞与

(iv) non-monetary benefits (such as medical care, housing, cars and free or subsidised goods or services) for current employees;

現在の従業員に対する金銭以外での給付(医療給付、住宅、自動車及び無償又は助成金付きの財やサービス)

(b) post-employment benefits, such as the following:

以下のような退職後給付

(i) retirement benefits (eg pensions and lump sum payments on retirement); and

退職給付(例えば、年金及び退職一時金)

(ii) other post-employment benefits, such as post-employment life insurance and post-employment medical care;

その他の退職後給付(退職後生命保険及び退職後医療給付など)

(c) other long-term employee benefits, such as the following:

以下のような、その他の長期従業員給付

(i) long-term paid absences such as long-service leave or sabbatical leave;

長期有給休暇(長期勤続休暇、研究休暇など)

(ii) jubilee or other long-service benefits; and

記念日又はその他の長期勤続給付

(iii) long-term disability benefits; and

長期障害給付

(d) termination benefits.

解雇給付

注目したいのは、休暇をleaveと表現しているところです。

有給休暇はpaid vacationと覚えていましたが、イギリス英語圏では、paid annual leaveとかが使われます。

シンガポールでも、有給休暇全般という意味で、Sick leave という表現が良く使われています。休みの理由が、病気であろうとなかろうと、従業員の権利としての休みをSick leave と言っています。

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決算や経理で使う会計用語の英語表現をまとめ上げました。

英語の会計用語でわからないことがあったら、こちらを覗いてみてください。

和訳英訳だけでなく、会計用語の解説記事へのリンクもついているので、難解な会計用語もサクサク検索できます♪

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