
ベトナム・ホーチミンの中心部、近代的なビルが立ち並ぶ大通りの一角に、「知る人ぞ知る」細い路地裏にあるフォーの名店があるのをご存知でしょうか?
1942年創業の老舗「Phở Minh(フォー・ミン)」です。
2023年から連続でミシュラン・ビブグルマンに選出されているこのお店。 都会の喧騒を忘れるような静かな中庭でいただく、創業以来変わらぬ「透き通った北部スタイルのフォー」は、朝食として最高の贅沢です。
しかし、このお店、「入り口がとにかく分かりにくい」ことでも有名です。

そこで今回は、迷わずたどり着けるよう、路地の入り口からのアクセスを写真付きで徹底解説! 気になるメニューや値段、そしてフォーと一緒に絶対に注文すべき「あのサイドメニュー」まで、実食レポを通してお届けします。
フォー・ミン(Phở Minh)とは?ミシュラン・ビブグルマン受賞の理由

「フォー・ミン」は、単なるフォーのお店ではありません。 サイゴン(現ホーチミン)の歴史と共に歩んできた、まさに「生きる伝説」。2023年から連続でミシュラン・ビブグルマン(価格以上の満足感が得られる料理)に選出されています。
ここの特徴は、本場ハノイのスタイルを受け継ぐ「北部のフォー」。 甘みが強い南部のフォーとは異なり、生姜が効いたすっきりとしたクリアなスープが特徴です。朝の喧騒を忘れて、静かな中庭でいただくフォーは格別です。
アクセス・行き方:パスタート通りの「極細路地」を見逃すな!
| フォー・ミンの基本情報 | |
|---|---|
| 住所 | 63/6 Pasteur, Phường, Quận 1, Thành phố Hồ Chí Minh 70000 |
| 営業時間 | 6時30分~10時00分(無休) |
| 所要時間 | 30分程度 |
| 予算 | 70,000~100,000ドン |
お店があるのはホーチミン1区のPasteur(パスタート)通り。 しかし、お店は大通りに面しているわけではありません。「え、ここを入るの?」と思うような、狭い路地の奥にその名店はあります。 初めての方は通り過ぎてしまいがちなので、写真で行き方を詳しく解説します。
大通り沿いにひっそりと口を開ける、この細い路地が入り口です。 どこ?って感じですよね。

近づいても自信が持てないくらい…看板も小さいので注意深く探してください。この看板を見つけたら、勇気を出して中へ進みましょう。

少し色褪せた看板が、老舗の風格を漂わせています。 「本当にここにお店があるの?」とまだまだ不安かもしれませんが、大丈夫です。

路地に進んでいくと、両隣には民家?露店?生活感のある狭い通りを「すみませーん」という感じで進んでいき、突き当たりを右へ。するとその先にお店の看板らしきものが見えます。
あれかな?まだ自信が持てないと思います^^;

少し歩くと右手にお客さんでにぎわう小さなレストランがあります。ここがミシュランビブグルマン受賞店の「フォー・ミン」です。

お店に到着すると、そこにはノスタルジックな空間が広がっています。 古い家具や装飾がそのまま残されており、まるで昔のサイゴンの家庭に招かれたような落ち着きがあります。
メニューと注文方法:シンプルイズベスト
フォー・ミンが開いているのは朝だけ。6時半~10時までの営業です。この日は7時ごろに訪れましたが、地元のお客さんがひっきりなしに来店する活況ぶりでした。
まだ、観光客に知られてないのか?それとも入口が難しすぎてたどりつけないのか?観光客で擦れていないベトナムローカルの素朴な雰囲気が温かい、いい感じのお店です。

「フォー・ミン」のメニューは非常にシンプル。 基本的には「牛肉のフォー」のみで、テンダーロイン、ブリスケット(バラ)、ミックスの3種類、それぞれスモールサイズ(70,000ドン)とラージサイズ(90,000ドン)があります。


注文が通ると、店内のオープンキッチンで牛肉の最終調理が行われて、提供される仕組みです。

今回注文したのはこちら。

ミシュランガイドのサイトの写真を見せて、これとこれをくださいと、指さし注文(笑)。英語の通じないベトナムではこれが一番です。
【実食レポ】創業80年の味!透き通ったスープと名物「パテ・ショー」
いよいよお待ちかねのフォーが運ばれてきました。 都会の喧騒を離れた静かな路地裏で、鳥のさえずりを聴きながらいただく朝食。これぞホーチミン旅行の醍醐味です。
伝統の「北部スタイル」!雑味のないクリアなスープ
運ばれてきたフォーは、見た目からして美しさが際立っています。 ホーチミン(南部)のフォーは甘みが強く、ハーブを山盛りにするのが一般的ですが、ここ「フォー・ミン」はハノイ発祥の「北部スタイル」。 スープは驚くほどクリアで、具材も牛肉とたっぷりのネギのみというシンプルさが潔い一杯です。

まずはスープを一口。 …優しい!牛骨の旨味がしっかりと溶け出していながら、脂っぽさは全くありません。 そして特徴的なのが、ほのかに香る「焼き生姜」の風味。これがスープ全体をキリッと引き締め、最後の一滴まで飲み干したくなるような、上品で深みのある味わいを作り出しています。

今回は「全部入り(Thập Cẩm)」や「レア肉(Tái)」などが人気です。 お肉は新鮮で臭みがなく、スープの熱でほんのりピンク色に変わったところを頬張ると、肉の甘みが口いっぱいに広がります。平打ちの米麺との絡みも抜群で、スルスルと胃袋に収まっていきます。

自分好みに味変!調味料とライムで仕上げる
そのままでも完成された味ですが、途中で「味変」を楽しむのもベトナム流。 卓上には、カットされたライム、スライス唐辛子、チリソース(赤)、海鮮醤(黒)が用意されています。
おすすめは「ライム(Chanh)」を一絞りすること。 牛骨のコクに酸味が加わり、爽やかな風味に劇的に変化します。牛肉をチリソースや海鮮醤にディップして食べるのも、ローカルっ子の定番スタイルです。

これも必食!サクサクのミートパイ「パテ・ショー」
テーブルにさりげなく置かれていることも多いこのパイは、「パテ・ショー(Pâté Chaud)」と呼ばれるフランス風のミートパイです。 フランス統治時代の影響を色濃く残すメニューで、ここフォー・ミンのパテ・ショーは特に美味しいと評判です。

一口かじると、パイ生地がサクッと崩れ、バターの香ばしい香りが広がります。 中には胡椒が効いたジューシーな豚挽き肉の餡がぎっしり! このまま食べても最高に美味しいですが、フォーのスープに少し浸して食べるという「通」な食べ方もあります。

まとめ: 創業から変わらない、静かで優しい時間が流れる「フォー・ミン」。 派手さはありませんが、心と体に染み渡るような、毎日でも食べたくなる「本物のフォー」がそこにありました。ミシュランが評価したのも納得の名店です。
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