一般に公正妥当と認められる…とは
英語が先か、日本語の意味が先か、こういう日本語で聞いてもよくわからない言葉は、たいてい英語の日本語訳だったりします。
一般に公正妥当と認められる…こんな言葉は普段の人は使わないんですが、会計の人達がこの言葉を使います。大学の授業とかで、なんか小耳にはさんだことがあるような…
会計処理をして、決算をするときに、準拠する基準がいろいろあって、それらを会計基準と総称するんですが、その会計基準というのは、誰かが押し付けるものではなく、一般に自然と受け入れられているものである。というのを短めの言葉で表現したのが「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」という表現です。
日本では企業会計原則や会計基準委員会等が公表する企業会計基準やその適用指針なんかが「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」にあたります。
これは逆輸入の言葉なので実は英語のほうがしっくりきます。
一般に公正妥当と認められる企業会計の基準…は英語で何て言う?
一般に公正妥当と認められる企業会計の基準は、英語で、generally accepted accounting principles といいます。
正確には、generally accepted accounting principles を日本語に訳したものが、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準です。
generally accepted 一般的に受け入れられたという意味。これを「一般に公正妥当と認められる」なんて訳した輩がいたから、今でもこうなっています。
教授:一般に(generally)、受け入れられた(accepted)、だけじゃまずいだろ。公正なものでなくても、妥当なものでなくても、一般的に受け入れられたらOKという誤解を招きかねん。
助教授:それでは、「受入れられた」を「公正妥当と認められる」にして、「一般に、公正妥当と認められる」にしましょう。
こんなやりとりがあったかはわかりませんが、どうせそんな感じで決まった言葉ですw
ちなみに、generally accepted accounting principles は長いので、いつもの英語のパターンですが、頭文字をとってGAAP(Generally Accepted Accounting Principles)といいます。読み方はギャップです。
世界共通の会計基準はいまだ存在しないので、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準は各国に存在します。それぞれの国で認められている会計基準は、GAAPの前に国名をつけて表します。
日本の会計基準であれば、Japan-Generally Accepted Accounting Principlesを略して、JGAAP(ジェイ・ギャップ)といいます。
アメリカの会計基準は、USA-Generally Accepted Accounting Principlesを略して、USGAAP(ユーエス・ギャップ)といいます。