シンガポールの入出国カードがオンラインで申請できるようになりました。これまでSQやエアアジアなどの航空会社利用者に限定していた電子入出国カードシステムですが、JALやANAを含めたすべての航空会社利用者に対象範囲を拡大。日本から飛行機でシンガポールへ行く人はすべて電子入出国カードを利用できます。
電子入出国カードシステム。これまで、飛行機の中でCAさんからもらって、狭い機内のスライドデスクで書いていたこれですね。これを事前にオンラインで提出できるようになったんです。
よく考えたら、先に書ける内容ばっかりなので、なんで機内で書かなきゃいけないんだという感じ…確かにあります。家で資料を広げてゆっくり入力した方が絶対楽です。
※ 紙の入出国カードの書き方はこちらで詳しく解説しています。もう必要なくなりそうですけど…、日本出国からシンガポール入国、シンガポールを出国して日本に入国するまで、一連の流れも書いていますので、ご参考にしていただければと思います。
電子入国カードシステムの仕組み
この電子入国カードシステムは、SGアライバルカード(SG ARRIVAL CARD)という名前で、入国の3日前からシンガポール移民局の公式サイトで申請できます。
サイトやアプリから、入国カードのデータを入力すると、それがシンガポール移民局(ICA)のデータベースに送られます。
電子入国カードには、名前、生年月日、国籍、パスポート番号などの情報が記載されているため、旅行者は入国審査時にパスポートを提示するだけ。審査官はパスポート番号などの情報をもとに、データベースから事前に申請されたデータを呼び出して、内容をチェックする。
確かに。頭いい。シンガポールらしい、合理性を追及した素晴らしいシステムです。
なんで今まで紙の入国カードが必要だったんだろう?って思っちゃいます。
電子入国カードが使える旅行者
日本から普通に飛行機でシンガポールへ行く人は、全員このシステムを使うことができます。
2019年8月に導入テスト実施のアナウンスがされた時には、利用者を以下の交通手段でシンガポールに入国する者に限定されていまいした。
〇 航空便(シンガポール航空、エアアジア、ジェットスターアジア、キャセイパシフィック航空)
〇 船便(バタムファストフェリーズ、ビンタンリゾートフェリーズ、ホライズンファストフェリー、マジェスティックファストフェリー)
〇 陸路(トランススタートラベル)
が、この度利用者をほぼ全面解禁!ワークパス申請者とクルーズ客以外、すべての旅行者がこの仕組みを利用することができるようになりました。
これまでJALやANAでシンガポールへ行く人は、この入出国カードのオンライン申請システムを使えなかったんですが、入出国カードを事前に提出することができるようになりました。
やっぱり…。シンガポールのような変化の早い国の情報は、現地に住んでいる人のサイトを見るべきだと思います。
電子入国カードの書き方・申請方法
まず、シンガポール移民局(ICA)の公式サイトを開きます。
家族旅行やグループ旅行の場合は、Group Submissionを選ぶと、一度に複数人の個人情報を入力できます。(最大10人まで一度に申請できます)
一人分の情報入力なら、Individual Submissionを選びます。
今回は、一人分の申請を例にして、記載方法を解説していきたいと思います。
(トップページから、Individual Submissionをクリックしてスタートです)
① 個人に関する情報を入力する
個人情報の入力画面になるので、パスポート番号などの個人情報を入力します。記載内容は、以下の通りです。
難しい内容はないのですが、名前は、苗字と名前どっちが先?とか、日付は年が先?とか、ちょっとした疑問が湧いてきて、時間がかかってしますことがあるので、少し解説しておきたいと思います。
サクッと見ておいていただくだけで、入力のスピードが格段に上がると思います。
①-1 Full Name(In Passport)/姓名(パスポートと同一表記)
パスポートと同じ順番で、苗字・名前の順で記載します。
①-2 Sex/性別
女性はFEMALE、男性はMALEです。
①-3 Date of Birth/生年月日
日/月/西暦の順番で、1桁には0をつけて記載します。例えば1990年1月31日なら、31/01/1990と記載します。
もしくは、カレンダーから日付を選択します。
①-4 Place of Residence/住所
日本の主要都市は選択肢に入っていますので、選択肢の中から自分の住んでいるところを選びます。選択肢がとても多いので、自分の住所エリアを発見しにくいので、検索ボックスを使うと楽です。例えば、検索ボックスにjapanと入力すると、このような選択肢が出ます。
パスポートと照合できる情報ではないので、あまり考えすぎない方がいいです。適当に、適切に。
①-5 Country/Place of Birth/出生国名
日本(JAPAN)ですね。検索ボックスに少し文字を入力すると、候補が絞られて楽に発見できます。
①-6 Nationality/国籍
日本(JAPANESE)を選択します。出生国同様、検索ボックスに文字を入れると候補が絞られるので、選択が楽になります。
①-7 Passport Number/パスポート番号
パスポートの右上、旅券番号/Passport No.の記載番号を入力します。
①-8 Date of Passport Expiry/パスポート有効期限
日/月/西暦の順番で、1桁の数字には0をつけて記載します。例えば2025年1月31日なら、31/01/2025と記載します。
もしくは、カレンダーから日付を選択します。
①-9 Email Address/メールアドレス
メールアドレスは任意の入力項目なので記入しません。(してもいいですが…)
①-10 Contact Number/電話番号
日本の国番号は+81です。日本の携帯番号090-1111-1111の場合は、以下のような記載になります。
赤い★印のところをすべて入力したら、右下の「Continue」をクリックして次の画面へ進みます。
② 旅行に関する情報を入力する
次に旅行に関する情報を入力します。
②-1 Date of Arrival to Singapore/シンガポール到着日
日/月/西暦の順番で、1桁の数字には0をつけて記載します。例えば2019年11月30日なら、30/11/2019と記載します。
もしくは、カレンダーから日付を選択します。
②-2 Mode of Travel/利用する交通機関
ほとんどの人は飛行機ですよね。その場合はAir(飛行機)のCOMMERCIAL(商用)を選びます。
AIR・COMMERCIALを選ぶと、右側にFlight Number(航空会社と搭乗便の番号)を入力する欄が現れます。航空会社を選んで、その右にフライトナンバーを入力します。フライトナンバーは航空券(eチケット)や航空券の予約メールなどに記載されています。
②-3 Type of Accommodation in Singapore/宿泊先施設
普通はホテルに泊まると思いますのでHOTELを選びます。
ホテルを選択すると、その右側にName of Hotel(ホテルの名前)を入力する欄が現れます。シンガポールのホテルがリスト化されています。ココから選ぶのが確実だと思います。
②-4 Last City / Port of Embarkation Before Singapore/シンガポール入国の直前にいた都市(どこから来たか)
都市の名前なので、成田とか羽田とかは選択肢にありません。だいたい東京とか大阪とかくらいでいいんじゃないかと思います。(審査官は、なにとも照合できないので、あまりこだわらずに済ませるのが正解です)
②-5 Next City / Port of Disembarkation After Singapore/シンガポール出国後に行く都市(どこへ行くか)
ほとんどの方は出発したところと同じ場所へ帰ると思いますので、その場合は、Same as Last Cityにチェックをいれると、出発場所として選択した都市が自動的に選択されます。
②-6 Date of Departure from Singapore/シンガポールから出発する日
日/月/西暦の順番で、1桁の数字には0をつけて記載します。例えば2019年12月7日なら、07/12/2019と記載します。
もしくは、カレンダーから日付を選択します。
②-7 その他の質問に答えます
〇 Have you ever a passport under different name to enter Singapore?/過去に違う名前のパスポートでシンガポールに入国したことがありますか?
結婚して苗字が変わった方で、結婚前に旧姓でシンガポールに入国したことがある場合、には「YES」を選んで、その下の「Name different from current passport」に旧姓を入力します。
〇 Have you travelled / Will you travel to Africa or South America in the 6 days prior to your arrival in Singapore?/シンガポールに来る前6日以内に、アフリカもしくは南米に行ったことがありますか?
ほとんどの方は「NO」なんじゃないかと思います。
③ 入力内容を確認して電子入国カードを提出する
①個人の情報と②旅行の情報の入力が完了したら、「Preview」をクリックして、最終確認を行います。
入力内容を確認して、問題がなければ右下の「Submit」をクリックして提出します(修正が必要な場合は「Edit」で修正できます)。
「Submit」(提出)を押すと、一旦Security Verification(安全性検証)画面がポップアップされます。表示されている数値を「Enter text here」の欄に入力して、もう一度「Submit」(提出)をクリックします。
これで申請作業はすべて終了です。
④ 通知書を印刷またはダウンロードする
申請が完了すると、このような申請完了通知画面が表示されます。
右下にあるPrint(印刷)またはPDF Download(PDFファイルでダウンロード)を押して、通知書を保存します。
PDFの通知書はこんな感じです。
シンガポール滞在中は、この通知書を紙またはデータで持っている必要があります。
よくある質問(FQA)
電子入出国カードシステムに関しては、シンガポール移民局(ICA)の公式ホームページでかなり細かく対応されています。
データを修正する方法
日程変更などがあった場合、データの修正ができます。
トップ画面のから修正画面に行ってデータを呼び出して修正します。
修正のためにデータを呼び出す時に、通知書に記載されているDE No.が必要です。
旅行がキャンセルとなった時の対応
旅行がキャンセルになっても、特に手続きは要りません。
その他のよくある質問
シンガポール移民局(ICA)の公式ページをチェックしてみてください。
中にはこんなFQAもあります。
近い将来、紙の入出国カードを廃止して、電子入出国カードだけにする方針のようですね。
チャットAIのJamieさんにも質問できます
シンガポール政府の行政サービスの公式ページでは、JamieさんというチャットAIにチャットボックスで質問できます。
まだまだ新人で勉強中です…らしいですけど、実は少なくとも4,5年前から公式ページに登場しています。こちらが3年前くらいJamieさん。
こちらが、今のJamieさん。別人?(笑)
容姿の変貌はさておき、チャットボックスで質問することもできます。といっても、答えは、基本的にFQAを紹介してくれるだけですけどね。
最後はちょっと遊んじゃいましたけど…
飛行機の中でCAさんが入出国カードを配ってくれるのを気にしていたり、ペンを手許に置いておくのを気にしたり、狭い機内スペースで書いたり、英語と格闘したり…。電子入国カードは、そういう不便一切を払拭する画期的な方法です。
シンガポールのチャンギ空港のイミグレ前にも端末があるので、そこでもできますが、できれば事前に済ませておいた方がいいですね。スムーズに入国できます。
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