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GDPとかちょっとは知っておいたほうがいいぜ!シンガポールの名目GDP(2018)

たまには真面目なコラムも書きましょう。

シンガポールのGDPが高いとか聞いたことがあるのではないでしょうか。なーんとなく、GDPという経済指標があって、シンガポールってすごいらしいって。

国民1人あたりの名目GDPが日本を抜いたとか、そういうニュースを随分前に見たような記憶もありますね。

あれはなんだったのしょうか。

まず、GDPは「Gross Domestic Product」の略。国民総生産というやつですね。民需+政府支出+貿易収支という計算式で求められる、いわゆる国の儲けを表している指数です。

名目GDPというのは、貨幣価値の変動を考慮しない実際の金額ベースのGDPというものですね。

そして、1人あたりの名目GDPというのは、名目GDPを人口で割ったものです。

2018年に発表された2017年の1人あたりの名目GDPの状況を見てみましょう。

順位 国名

1人あたりGDP(USドル)

1位 ルクセンブルグ 105,803
2位 スイス 80,590
3位 マカオ 77,451
4位 ノルウェー 74,940
5位 アイルランド 70,638
6位 アイスランド 70,332
7位 カタール 60,804
8位 米国 59,501
9位 シンガポール 57,713
10位 デンマーク 56,444
   
25位 日本 38,439
   
69位 マレーシア 9,812
74位 中国 8,643

1位はルクセンブルグで105,803USドルです。すごくないですか。1人平均で1,200万円くらい稼いでいる計算です。

2位はスイスで80,590 USドル、3位はマカオで77,451 USドル…そのあとヨーロッパ諸国が続いて、アメリカが8位の、59,501 USドル、そしてシンガポールは9位の57,713 USドル。で、日本は25位の38,438 USドルです。中国はというと、74位の8,643 USドル、年間100万円程度という驚きの低さです。

え、中国のGDPって日本を抜いたんじゃないの?

そうですね。2010年に日本を追い抜き、現在は日本の倍以上です。アメリカに迫ろうという勢いを感じさせる急伸を続けています。

【米・中・日の名目GDPの推移】(単位:兆USドル)

  2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
米国 14.4 14.9 15.5 16.1 16.6 17.4 18.1 18.6 19.3
日本 5.2 5.7 6.1 6.2 5.1 4.8 4.3 4.9 4.8
中国 5.1 6.0 7.5 8.5 9.6 10.5 11.2 11.2 12.0

2017年ですと、米国が1位、中国が2位、日本が3位という位置取りです。

いやいや、ものの数年前まで中国の数字はマユツバものだから、そのうち中国は飛ぶといっていたおじ様がいましたね(まだ言っている人がたまーにいるようですが)。

正直、海外で働いている方はみんな感じでいると思います。もの凄い中国の勢いを。この肌感覚からいうと、日本で中国なんてっという意見がちょっと前まであったのは、本当にぬるく感じて、日本はどうなってしまうんだろうという焦りを覚えたものですが…。今実際に数字を並べてみると、やっぱりすごいですね。

でも、1人あたりGDPだと、こんな感じになります。

【米・中・日の1人あたりの名目GDP】(単位:千USドル)

  2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
米国 46.9 48.3 49.7 51.4 52.7 54.6 56.4 57.5 59.5
日本 41.0 44.6 48.1 48.6 40.4 38.1 34.6 38.9 38.4
中国 3.8 4.5 5.5 6.3 7.0 7.7 8.1 8.1 8.6

中国は世界74位、8,643 USドルしかありません。これをどう見ますか?

人口が多いので、1人当たりGDPは当然低くなります。が、これは別の角度から見ると、まだまだ伸びしろがあり、ポテンシャルが高いということを意味しているように思います。

さてさて、なんでシンガポールのGDPと題打っておきながら、米国・中国・日本の分析をしたかというと、単に1人あたりのGDPとかと言うデータを静的にとらえて、日本と比較しても見えてくるものが限られてしまうということが言いたかったわけです。

シンガポールが、1人あたりGDPが日本を抜いたすっごぉーとか言っていたら、中国の1にあたりGDPなんて糞みたいな数値ですし、じゃあ中国はすごくないのかと言ったそうでもない。

という視点を持って、シンガポールのGDPを上表に入れてみたら何かわかるかも。

まずは、前後しますが、1人あたりGDPから。シンガポールが随分前に日本を抜いたってやつですね。シンガポールの人口は6百万人弱しかいませんから、ある程度GDPが取れれば、1人あたりのGDPは高くなりがちです。が、一方で割る数が少ないわけですから、数値はブレ安くなるのですが、これが50千USドル台で結構安定しています。

すでに安定期に入っていて、中国と違って伸びしろはあまりないように見えます。

【1人あたりの名目GDP】(単位:千USドル)

  2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
米国 46.9 48.3 49.7 51.4 52.7 54.6 56.4 57.5 59.5
日本 41.0 44.6 48.1 48.6 40.4 38.1 34.6 38.9 38.4
中国 3.8 4.5 5.5 6.3 7.0 7.7 8.1 8.1 8.6
シンガポール 38.5 46.5 53.2 54.7 56.3 56.9 54.9 55.2 57.7

で、国全体のGDPですが…。以下の通りです。

【名目GDP】(単位:兆USドル)

  2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
米国 14.4 14.9 15.5 16.1 16.6 17.4 18.1 18.6 19.3
日本 5.2 5.7 6.1 6.2 5.1 4.8 4.3 4.9 4.8
中国 5.1 6.0 7.5 8.5 9.6 10.5 11.2 11.2 12.0
シンガポール 0.19 0.23 0.27 0.29 0.30 0.31 0.30 0.30 0.32

ちょっと単位を間違えたのかと思いましたが、大丈夫でした。

シンガポール、ちっさいんですね。やっぱり。要はむっちゃちっちゃいんですよ、シンガポールは。

なんじゃ、その結論は。

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