シンガポールのGDPはなぜ高い?日本との比較で見る1人あたりGDPと経済の実態

シンガポールは「1人あたりGDPが高い国」としてよく知られています。実際、1人あたりの名目GDPでは日本を大きく上回り、世界でも上位に入る経済水準です。

一方で、国全体のGDPで見ると、シンガポールは人口600万人前後の小さな都市国家。アメリカや中国、日本のような大国とは、経済規模の見方がまったく異なります。

この記事では、シンガポールのGDPを「国全体のGDP」と「1人あたりGDP」に分けて整理し、日本・中国・米国などと比較しながら、なぜシンガポールの数字が高く見えるのか、その背景をわかりやすく解説します。

シンガポールのGDPがすごい!

シンガポールのGDPが高いとか聞いたことがあるのではないでしょうか。なーんとなく、GDPという経済指標があって、シンガポールってすごいらしいって。

国民1人あたりの名目GDPが日本を抜いたとか、そういうニュースを随分前に見たような記憶もありますね。あれはなんだったのしょうか。

まず、GDPは「Gross Domestic Product」の略。国内総生産というやつですね。民需+政府支出+貿易収支という計算式で求められる、いわゆる国の儲けを表している指数です。

名目GDPというのは、貨幣価値の変動を考慮しない実際の金額ベースのGDPというものですね。

そして、1人あたりの名目GDPというのは、名目GDPを人口で割ったものです。

2026年に発表された2025年の1人あたりの名目GDPの状況を見てみましょう。

順位国名1人当たりGDP
(US$)
1位リヒテンシュタイン217,928
2位ルクセンブルグ148,247
3位アイルランド130,652
4位スイス115,620
5位シンガポール99,365
6位アイスランド99,071
7位ノルウェー94,468
8位米国89,991
9位デンマーク77,046
10位マカオ74,465
34位台湾39,489
37位韓国 36,227
39位日本35,973
  
76位中国13,968

1位はリヒテンシュタインで217,928USドルです。すごいですね。国民1人平均で3,500万円くらい稼いでいる計算です。

2位はルクセンブルクで148,247 USドル、3位はアイルランドで130,652 USドル、4位のスイスで115,620USドル、そしてシンガポールが第5位。毎年ランクアップして、ついに世界5位まで登りつめました。シンガポール国民の1人あたりGDPはなんと99.365USドル、日本円にして余裕の1,500万円越えです。平均ですからね、すごい国です。

その他アメリカは定位置の8位をキープ、1人あたりGDPは89.991 USドル。日本はというと、どんどんランクダウンして2025年は39位。1人あたりGDPは35,973 USドルです。シンガポールの1/3くらいまで減少しています。中国はというと、76位の13,968USドル、GDPの総額は世界第2位と大きいですが、国民1人あたりのでは200万円程度。人口が多いから1人あたりにすると実はめっちゃ小さいんですね。

え、中国のGDPって日本を抜いたんじゃないの?

そうですね。それはGDPの総額の話しですね。GDPの総額では2010年に日本を追い抜き、現在は日本の倍以上です。一時はアメリカに迫ろうというところまで行ってましたね。

【2025年世界ベスト5国の名目GDPの推移】(単位:兆USドル)

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国名2019202020212022202320242025
米国21.521.323.726.027.829.230.7
中国14.515.118.118.318.318.919.6
ドイツ3.93.94.34.24.54.65.0
日本5.25.15.24.44.34.14.4
イギリス2.82.73.13.13.43.64.0

日本はというと、2023年に遂にドイツに抜かれて現在世界4位。2025年のランキングは、米国が1位、中国が2位、ドイツが3位、日本が4位、イギリスが5位という位置取りです。

でも、1人あたりGDPだと、こんな感じになります。

【2025年世界ベスト5国の1人あたりの名目GDP】(単位:千USドル)

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国名2019202020212022202320242025
米国65.564.571.377.982.586.189.9
中国10.310.712.812.913.013.413.9
ドイツ48.147.953.150.954.756.060.4
日本41.541.241.635.535.233.835.9
イギリス43.140.847.747.249.953.357.6

やっぱり1人あたりのGDPは中国の低さが目立ちますね。世界73位、国民1人あアリの13,968 USドルしかありません。

さてさて、なんでシンガポールのGDPという命題を打っておきながら、米国・中国・日本の分析をしたかというと、単に1人あたりのGDPとかと言うデータを静的にとらえて、日本と比較しても見えてくるものが限られてしまうんじゃないか、そう思ったからです。

シンガポールが、1人あたりGDPが日本を抜いたすっごぉーとか言っていたら、中国の1にあたりGDPなんて糞みたいな数値ですし、じゃあ中国はすごくないのかと言ったそうでもない。

シンガポールのGDPをベスト5と比較したら何かわかるかも。

まずは、前後しますが、1人あたりGDPから。シンガポールが随分前に日本を抜いたってやつですね。シンガポールの人口は6百万人弱しかいませんから、ある程度GDPが取れれば、1人あたりのGDPは高くなりがちです。が、一方で割る数が少ないわけですから、数値はブレ安くなるのですが、これが50千USドル台で結構安定しています。

すでに安定期に入っていて、中国と違って伸びしろはあまりないように見えます。

【2025年世界ベスト5国+シンガポールの1人あたりの名目GDP】(単位:千USドル)

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国名2019202020212022202320242025
米国65.564.571.377.982.586.189.9
中国10.310.712.812.913.013.413.9
ドイツ48.147.953.150.954.756.060.4
日本41.541.241.635.535.233.835.9
イギリス43.140.847.747.249.953.357.6
シンガポール66.061.780.891.286.394.899.3

日本の下降ぶりも目立ちますが、シンガポールが飛びぬけているような感じもしないと思います。やっぱり人口が少ないですからね…しかも外国企業も多く、外国人も多い国なので、シンガポール国民一人あたりにすると大きくなるよなぁ…そんな計算上のトリックが透けて見えます。

で、国全体のGDPですが…。以下の通りです。

【2025年世界ベスト5国+シンガポールの名目GDPの推移】(単位:兆USドル)

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国名2019202020212022202320242025
米国21.521.323.726.027.829.230.7
中国14.515.118.118.318.318.919.6
ドイツ3.93.94.34.24.54.65.0
日本5.25.15.24.44.34.14.4
イギリス2.82.73.13.13.43.64.0
シンガポール0.30.30.40.50.50.50.6

ちょっと単位を間違えたのかと思いましたが、大丈夫でした。

シンガポール、ちっさいんですね。やっぱり。要はむっちゃちっちゃいんですよ、シンガポールは。

なんじゃ、その結論は。

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