【シンガポール】シングリッシュを知ればシンガポールが見えてくる

初めてシンガポール人と話しをしたのは、自分がまだ英語初心者だったころ。話しの流れで会話はしていたものの、正直わからん言葉だらけだったのを覚えています。その時は、彼の話すスピードが速いのが原因で、裏を返せば自分のリスニング能力が低いことがのせいで、言葉をとらえることができなかったと思っていました。もちろん、それも原因の一端には違いないのですが…。

今、シンガポーリアン、そしてマレーシヤや中国からシンガポールに働きに来たスタッフと長いこと一緒に仕事をしているので、そろそろ彼らの英語にも慣れてくるかと思いきや。。。むしろ、諦めの境地に達しつつあります。

今、言えることは、まず彼らのしゃべる英語というのは、まあいい加減だということ。特に日常会話では。普段から中国語やマレー語を混ぜながら会話をしていますので、正しい英語ってなんだか忘れちゃっているというか、あまり興味がないというか…、そういう感じなんです。

なーんて言うと、言い訳に聞こえるかもしれません。職場環境の違いというのもあるでしょう。ほとんどの日本の方は、本当に手強いシングリッシュの体験は少ないはずです。日系企業の立場であれば、向こうが合わせてくれるから、本気のマレー訛りの英語には、実はあまり出会わないのではないでしょうか。

いいユーチューブがありますので、リンクを貼らせていただきますね。この自信満々な感じとかも、シングリッシュっぽく、なかなかいい例だと思います。

(再生時間は37秒です。うるさくはないですが、再生すると音が出ますのでご注意ください)

はい。わからないです😂。というか、途中で心が折れます。

このユーチューブは、マレーシア人の英語を収めたものだと思いますが、この感じの英語を使う人がシンガポールには結構います。

もはや、シングリッシュとして有名な「オッケーラッ!」とか「キャンキャン」なんてレベルじゃないですね。😁

っと前置きがだいぶ長くなりましたが、ちょっとそのシングリッシュを含めて、シンガポールの言語事情をみておきましょう。

シンガポールの言語事情

シングリッシュの由来

シンガポールは、1819年にイギリス人のスタンフォード・ラッフルズに発見され、長らくイギリスの植民地だったので、シングリッシュのベースとなる英語も、アメリカ英語ではなく、イギリス英語です。

シンガポールは、1965年にマレーシア連邦から分離独立するという形で、成立しました。その際に国語はマレー語であるが、公用語に、中国語。マレー語、タミル語、そして英語を指定し、すべての国民が自民族のオリジナル言語とともに英語を話せるようにするという二言語政策を進めてきました。その結果、ほとんどのシンガポール国民は、母国語の中国語やマレー語をしゃべり、加えて共通言語としてのギリス英語も使うことができます。が、こうして、中国語・マレー語・イギリス英語をごちゃ混ぜに使っているうちにできたのが、いわゆるシングリッシュなのです。

シンガポーリアンは何語を話す?

多くの日本の方は、シングリッシュという訛りは強いものではあるものの、シンガポール人は普段英語を使うと考えているようですが…、実は違います。基本的に日常会話は中国語です。

純粋なシンガポーリアンの英語力はかなり高いです。が、友人のシンガポーリアンは、中国語の方がリラックスしてしゃべれると正直に言っていました。昔は、中国とは違うシンガポーリアンのアイデンティティのようなものを主張していましたが、最近は中国が強くなってきたこともあり、中国語の使用頻度が上がっているんじゃないかとも言っていました。

もちろん、英語をメインで使うシンガポーリアンもいるとは言っていましたが…。正直、あまりいないでしょうね。

シングリッシュってどんな感じ?

① オッケー、ラー。

語尾に、「ラ」や「ラー」をつける。これは、有名ですね。

日本人と差しで話す場合には相手も気を遣うので直接言われた経験はあまりないのですが。

② キャン、キャン(Can,Can)

これは、むちゃくちゃ使ってきますね。わかるからいいですけど。

キャン!は何連発もしてきます😅

中国語の「可以(カイ)」っていうのが、できるとかOKとかいう使い方をするそうで、それに英単語をあてはめると、CANになるのでしょう。

シングリッシュは、実は、英語のシンガポール訛り、ではなく、中国語に英単語を当てはめているもの、なんです。実は。

ちなみに、ダメというのも、Can not! って言いますね。

③ Take away(お持ち帰り)、Having here(お店で食べる)

旅行なんかを考えると、これも知っておいてもいいかも。ですね。

アメリカ英語なんでしょうね、To go(持ち帰り)、For here(店内)が使い慣れているんですが。どっちでも、通じますけどね。

④ 文法の間違い(その1)…言葉の誤り 

シングイッシュの文法、これもまた無茶苦茶です。これも、中国語の影響です。

中国語に英単語を置き換えているのが、よくわかります。

〇 動詞の時制を意識しない。

〇 三単現のSなんて、意識しない。

〇 彼と彼女は区別しない(会話の中でよく混同する)。

⑤ 文法の間違い(その2)…語順の誤り

語順も中国語の影響を受けています。

例えば、どこに行くの?って聞く場合、You go where? なんて言ってきます。これはタクシーの運転手とかでも使ってくる英語です。わかりますけどね🙃。

なんでこんなことになるのかと言うと、中国語のどこに行くの?は

你(あなたは)+ 去(行く)+ 哪儿(どこへ)
?

お分かりでしょうか。これに英単語を当てはめると、You Go Where? なんです。

 

プライドの高いシンガポーリアンは、オリジナルを主張して、中国語がベースなんてなかなか教えてくれませんが。