大分県別府温泉の定番観光コースといったら「地獄めぐり」。7つの地獄を効率よくめぐるおすすめルート・所要時間、チケットの料金・買い方、名物の地獄蒸しプリンから、温泉に動物がいるとい噂まで…鬼滅の刃(きめつのやいば)人気で話題の地獄めぐりを、皆さまの旅が素敵な思い出になることを願って、くわしーく解説していきます。
別府地獄めぐりとは
温泉は大好きだけど7つも入ったらふやけちゃうよ
入るんじゃないよ(笑)地獄めぐりは、いろいろな種類の源泉を見て廻る観光コースですよ。
湧出量日本一を誇る別府温泉には3000ヶ所近くの源泉があると言われています。
地獄めぐりは、そのうち4つの国指定名勝(国が指定した文化財のひとつで、特に優れた景勝地のことを「名勝」としています)を含む、特徴のある7つの地獄を効率よくめぐることができる観光コースです。
ここでちょっと気になるのが地獄という名前ですかね。
「豊後風土記」によると、この別府温泉郷エリアは、1000年以上昔から噴気・熱泥・熱湯などが噴出していて、人々が近寄ることができない場所、忌み嫌われる土地とされ、「地獄」と呼ばれるようになったそうです。そんな流れから、この土地の人たちは、温泉噴出口を「地獄」と呼んでいる、つまり、地獄とは温泉噴出口のことなんですね。
そんな「地獄」エリアも明治末期には温泉という人気観光地となり、昭和初期に、赤、青、間欠泉と多様な地獄(温泉噴出口)を巡るツアーが発案され、人気となったそうです。それが、地獄めぐりの由来です。
蒸気や熱湯が噴き出す姿は、まさに地球の息吹。別府温泉の歴史を感じながら‟今ここに生きている地獄”を感じることができる…地獄めぐりはそんな観光プランなんですね。
地獄めぐりの場所・行き方
地獄めぐりは7つの地獄をめぐる観光コースですが、一般的なスタート地点とされる「海地獄」の場所はこちらです。
(住所)大分県別府市鉄輪559−1
路線バスで行く方法:
別府駅西口から2番、5番、24番のバスに乗り、「鉄輪」または「海地獄前」で下車。
7つの地獄を効率的にまわるルートは、のちほど詳しくご説明しますね。
営業時間・所要時間・日没時間
地獄めぐりは7つの地獄を回るツアーなので、スケジュールを立てるには、営業時間とともに、所要時間や日没時間、あとは間欠泉(一定間隔で温泉が吹き上がる温泉噴出口)である龍巻地獄での噴出待ち時間など、少し注意しておくことがあります。
営業時間
8時~17時(年中無休)
地獄めぐりは7つの地獄を回るので、午前中に行く場合には問題ないですが、午後からスタートする場合には、終了時間までに回り切れるか、いくつか注意しておくことがあります。
所要時間
ポイントは、海地獄・鬼石坊主地獄・かまど地獄・鬼山地獄・白池地獄の5つの地獄があるエリアから血の池地獄・龍巻地獄の2つの地獄のあるエリア間が3キロ弱離れているという点です。車なら5分くらいで移動できますが、歩いて移動する場合には、30分~40分は掛かります。
詳細は後述しますけど、一般的な所要時間はこんな感じです。
レンタカー・自家用車など:3時間程度
徒歩:4時間程度
バスツアー:半日程度(ランチの組み込みなどツアー内容によって異なります)
日没時間
冬に地獄めぐりをする場合には日没時間も気になりますよね。
17時まで営業しているとはいっても真っ暗じゃあショウガないですから。
冬至の日没時間はこんな感じです。
大分 17時12分
(東京 16時33分)
九州なので日没時間は東京よりも40分くらい遅いといった感じです。17時で真っ暗ということはありませんが、色とりどりの地獄を楽しむなら、冬は早めにスタートした方がいいですね。
竜巻地獄(間欠泉)の時間
噴出は、30~40分くらいに1回のサイクルで、噴出時間は5分くらいです。なのでタイミングが悪いと最大で45分くらい掛かります。
営業終了時間の17時間際に龍巻地獄に着いても、タイミングによっては温泉が噴きあがるところを見れずに終了~なんてことにもなりかねないので、間欠泉の待ち時間も考慮して余裕をもって龍巻地獄に着いておく必要があります。
入場券の料金・買い方
地獄めぐりの入場券はそれぞれの地獄の入場ゲートのカウンターで買うことができます。
入場券の種類・料金
入場券は、各地獄ごとのものと7つの地獄をセットにしたものの2種類があります。
種類 | 各地獄の入場券 | 7つの地獄のセット券 |
大人(高校生以上) | 400円 | 2,000円 |
子ども(小・中学生) | 200円 | 1,000円 |
説明するほどのことでもないですが、1つだと400円、7つで2,000円なので、5つよりも多くの地獄へ行く場合には、セット券の方がお得です。
単品かセットか
7つ全部回れる時間がない!という場合以外はあまり考えずにセット券を買ってもいいと思います。
でも、全部回るのは大変とか、雰囲気だけで十分とか、外せない地獄だけ教えて~とか、という方もいらっしゃると思います。
そんな方のために単品チケットで行くコスパ重視の地獄めぐりも考えてみました。
新・地獄めぐり(コスパ重視編)(このページの最後の項目に飛びます)
まずは、7つ全部回ることを前提に、7つを効率のよく回る方法(ルート)をご紹介しましょう。
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ユニバ+アトラクション・割引セットチケット
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7つの地獄を効率的に回る方法(ルート)
↓こちらは地獄めぐり用のスタンプラリーの看板です。右上に地獄めぐりおすすめ順路と書いてありますよね。これが答えです。
地獄めぐりのおすすめルート
地元の方がおすすめしているので間違いありません。
海地獄→鬼石坊主地獄→かまど地獄→鬼山地獄→白池地獄→(車で5分)→血の池地獄→龍巻地獄
これが観光協会がおすすめするルートです。
位置関係にご注意!
急に、〇〇地獄、▲▲地獄…と出てくるので、いまいちピンとこないと思いますが、スケジュールを立てる上で重要なのは、7つの地獄の位置関係です。マップで示すとこんな感じ。
A)海地獄→B)鬼石坊主地獄→C)かまど地獄→D)鬼山地獄→E)白池地獄→(車で5分)→F)血の池地獄→G)龍巻地獄
要するに7つの地獄というけれど、5つと2つに分かれていて、5つのエリアと2つのエリアは3キロ弱離れていて、歩けるけどちょっと大変です。という感じでしょうか。
所要時間はどれくらい?
2つのエリア間を車で移動するなら所要時間は3時間くらいで十分でしょう。
急いで見て回って、龍巻地獄の間欠泉のタイミングが合えば、2時間半前後というのも可能でしょう。
全部歩いて回る場合は、3時間+40分くらいですが、疲れるのでもうちょいプラスで4時間くらい、という感じですね。
7つの地獄を一挙紹介!
お待たせしました。それでは7つの地獄をご紹介します。
海地獄⭐国指定名勝
まずは海地獄、7つ地獄の中で観光客に一番人気がある、インスタ映え間違いなしの温泉です。
神秘的で涼しげなコバルトブルーの池…じっと見ていると海のようですが、実は摂氏98度もあるそうです。豊後風土記によると、今から1200年前に鶴見岳の爆発によってできたそうです。
綺麗ですよね。温泉?って感じ。温泉池の前では、たくさんの観光客が写真を撮っています。別府温泉にきたら必ず訪れておきたい場所のひとつです。
池の奥には何やら鳥居が。白龍稲荷大神です。家内安全、商売繁盛、交通安全のご利益があるそうです…
海地獄では青い地獄だけでなく、赤い地獄も見ることができます。一応…血の池地獄とは規模が違いますけどね…
足湯もあるので、ちょっとひと休み。
足湯は、となりの鬼石坊主地獄、かまど地獄、血の池地獄にもありますので、どこかで一度体験してみるといいと思います。
名物の地獄蒸焼プリンです。お値段は300円です。
激うま~♡って言いたいところですが、味は普通です。普通に美味しいです。プリンなので(笑)。雰囲気的にはいいですよね。
コバルトブルーの温泉池を見て、足湯に入って、名物のプリンを食べて…。ゆっくりすれば、これで満足だったりして…。でも、完全制覇したくなるのが人の性(さが)。次行ってみましょう(笑)
鬼石坊主地獄
鬼石坊主地獄は、海地獄のすぐ隣にあります。灰色の泥池の底からボコボコと温泉がわき出しています。温度は摂氏99度。かなりの高温です。
灰色の熱泥が大小の球状をないして沸騰する様子が、坊主頭に似ているため、鬼石という地名と組み合わせて、鬼石坊主地獄と呼ばるようになったそうです。
寄ってみましょう…坊主といえば坊主、かな。
足湯もあります…
泥の池からボコボコと温泉が湧き出してくるのを近くで見られるのは、いいかも…まあまあ、かな。
かまど地獄
太古の昔、氏神である竈門(かまど)八幡宮の大祭に、ここの地獄の噴気で炊いた御供飯を奉納する慣わしがあったところから、かまど地獄と名づけられました。
かまど地獄には一丁目~六丁目と銘打たれた6つの噴出口(池)があります。
一丁目…ん?なんか急にショボくなったぞ
二丁目…なんか急に変な作り物(鬼)のオブジェが出てきたぞ…
こういうのはあまり好きじゃないです…東南アジアっぽい、チープな感じ。かまど地獄…ハズレかな…
と思いきや!この鬼、別府温泉の地獄伝説に欠かせない伝説の鬼なんです!
そのあたり、こちらの記事でたっぷり記載しています。チラッと覗いてみていただけると、なるほど~ってなりますかね。
とはいえ、三丁目~六丁目は、まあまあのレベル。ササッと見てみましょう(実際もササっと回ることになると思います(笑))
三丁目
四丁目
五丁目
六丁目
五丁目だけは、ちょっと大きめのコバルトブルーの温泉池で、多少見応えがあります。が、コバルトブルーの温泉は最初にご紹介した海地獄と同じだし、海地獄と比べるとこちらはちょっと人工っぽい…かな。
かまど地獄は、鬼滅の刃(きめつのやいば)の主人公、竈門炭治郎(かまどたんじろう)と同じ「かまど」の名を持つ地獄なので、キメツ人気で来場者が増えているみたいです。
が、なんとなくですが…キメツ人気を利用しようという気持ちが出すぎで、若干引きますw ゲートにはこんなものまであって…(-_-;
鬼山地獄
かまど地獄と通りを挟んで向かい合わせなのが、この鬼山地獄です。
泉温は摂氏99.1度と高めであるためか、それとも当日のコンディションのせいなのか、蒸気が半端ないです。
この地獄は、別名ワニ地獄と呼ばれています。
日本で初めて温泉熱を利用したワニ飼育を始めたのがここだそうです。大正12年のことだとか。現在は約80頭のワニを飼育しているそうです。
急にワニ…もはや温泉ではない(笑)
やっぱ…もっと自然な感じの方が自分は好きだなぁ…
次行ってみましょう!
白池地獄⭐国指定名勝
鬼山地獄(ワニ地獄)から数十メートルの距離にあるのが、白池地獄です。
ここは国指定名勝!国が文化財として保存すべきと指定した景勝地ですから、さすがに綺麗です。
ここの温泉は噴出時には無色透明の熱湯なんですが、それが池に混ざり温度と圧力が下がるにつれ青白色に変化するそうです。この青白い池の色はそうやって変色した温泉の色なんだとか。
温泉池の奥に高台があるので、園内を一周しながら見つけてくださいね。日本庭園+コバルトブルー+湯けむりという、なんとも不思議なセッションです。
血の池地獄⭐国指定名勝
この「血の池地獄」と次にご紹介する「龍巻地獄」は、他の地獄とは離れています。
そして、このこの「血の池地獄」と次にご紹介する「龍巻地獄」は近くにあります。入口は100メートルも離れていません。
2つの地獄、すっごく近いくせに入口の雰囲気が違い過ぎて、一瞬迷うので、迷わないよう写真を載せておきますね(龍巻地獄の入口は次の龍巻地獄の説明のところに載せておきます)。
血の池地獄!なかなか絶妙な命名です。
本当に赤くて血の池のようです。
水(温泉)が赤いのか、底が赤いのか、わかりませんでしたが、どうやら赤色の正体は粘土のようです。
豊後風土記に「赤温泉」と記された日本最古の天然地獄だとか。泉温は摂氏78度。見た目ほど灼熱ではないみたいです(笑)
龍巻地獄⭐国指定名勝
血の池地獄の隣りの龍巻地獄です。入口はこんな感じです。この売店のような建物を通り抜けて入場します。
龍巻地獄は別府市指定の天然記念物の「間欠泉」です。
間欠泉というのは一定の間隔で熱湯と噴気を地上に噴出する温泉孔です。世界の間欠泉の中でも休止時間が短く研究者の間で注目されている間欠泉だとか。泉温(噴気)は摂氏105度、かなりの高温ですね。
インターバルは30分~40分。
龍巻温泉に到着したら、まず、スタッフの人に次の噴出時間を聞きましょう。
あと30分後ぐらいですよ、なんて言われてたら、先に隣りにある血の池地獄を見に行く。という流れが効率的です。
インターバルの間は、ただ次に温泉が噴き出すのを待っているだけ。それ以外やることがないので(笑)
どこから出るのかな~?
噴出は突然始まります。
バシャー!!!
そっちか(笑)
噴出孔には石の天井があるので、噴気は天井に当たって終わり…。
期待していたほど、ダイナミックではありません。が、世界的にも有名な間欠泉。見るか見ないかはあなた次第…。って感じですかね。
どの地獄がおすすめか
地獄めぐりとは7つの地獄をすべて回る別府温泉の定番観光コースです。
今回7つの地獄をすべて回ってみて総合的には結構満足でしたが、必ずしも7つ回る必要ないなぁというのが、個人的な感想でもあります。
7ヶ所すべての入場券がセットなったチケットは2,000円(大人)、1ヶ所ごとに入場券を買う場合にはその都度400円(大人)。なので、仮に行きたい場所が4ヶ所でいいなら、個別に入場券を買った方が安上がり、なんですよね…。ということで、オリジナルの地獄めぐりを作ってみたくなりましたw
国指定名勝を攻める
行き先を絞るなら…7つの地獄全部ではなく、冒頭にご説明した国指定名勝(文化財のうち特に景観の優れているもの)の4地獄に絞るというのもアリですね。
4つの国指定名勝は以下です。
A)海地獄(青い温泉)
B)白池地獄(青白い温泉)
C)血の池地獄(赤い温泉)
D)龍巻地獄(噴き上がる間欠泉)
この4つに思い切って優先順位を付けてみましょう。
1位 A)海地獄(青い温泉)
2位 C)血の池地獄(赤い温泉)
3位 D)龍巻地獄(噴き上がる間欠泉)
4位 B)白池地獄(青白い温泉)
位置関係が重要
国指定名勝のみ(4つ)に絞った場合、位置関係はこんな感じになります。
だいぶすっきりしました(笑)
このちょっと離れている感じをうまく組み合わせながら、移動効率がいいスケジュールを組んでいけばいいんですね。
新・地獄めぐり(コスパ重視編)
改めて冷静に考えると、7つも地獄があると似たようなところもあるし、鬼の置き物とかワニとか要るかなぁ…とか思わないでもないし…
必要なところだけ回れば、入場券代も安いですよね。時間も浮くし。
ということで、新しい地獄めぐりプランを作ってみました。
① 国指定名勝制覇プラン
(スケジュール)海地獄→(車で2分)→白池地獄→(車で5分)→血の池地獄→龍巻地獄
料金:1,600円(7つの地獄めぐりよりも400円お得)
4つの地獄プランなので、入場料は400円×4=1,600円。7つの地獄プランよりも400円お得です。浮いたお金で300円の地獄蒸焼プリンを食べましょう!
② 有名どころだけ制覇プラン ←おすすめ!
(スケジュール)海地獄→(車で5分)→血の池地獄→龍巻地獄
料金:1,200円(7つの地獄めぐりよりも800円お得)
3つの地獄プランなので、入場料は400円×3=1,200円。7つの地獄プランよりも800円お得です。浮いたお金で、地獄蒸焼プリンを海地獄で食べて、龍巻地獄の間欠泉の待ち時間に売店でフレッシュみかんジュースでも飲みましょう!
③ コスパ重視プラン
(スケジュール)海地獄のみ(足湯をしっかり楽しんで、プリンやまんじゅうもたくさん食べる)
料金:400円(7つの地獄めぐりよりも1,600円お得)
実はこれでいいんじゃないかな(笑)
海地獄には、最高のコバルトブルー温泉池、キレイな庭園、神社、(ショボいけど)地獄、(ショボいけど)温室の蓮の植物園、キレイめな足湯もあります。
売店や軽食屋には、地獄蒸焼プリンのほかにも、温泉まんじゅうとか、温泉たまごとか、大分名物のだんご汁なんかもあるので、そのあたりでいろいろ食べてみるのもゆっくりできていい思い出になると思います。
で、浮いた時間で、鬼滅の刃の聖地「八幡竈門神社」へ行くとか、またまた大分名物「とり天」をガッツリ食べるとか(笑)
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