世界の空港や航空会社の格付け機関の権威「スカイトラックス(Skytrax)」が2020年の世界の空港ランキングを発表しました。
2020年はコロナの影響で世界中の空港が閑散とする中、ランクインを素直に称賛しにくい感はありますが、アフターコロナを見据えて現状の空港ランクを掴んでおきましょう。
2020年のナンバー1は、下馬評通り、シンガポールのチャンギエアポート(空港。2019年4月に空港の滝ジュエルをオープンさせ、世界中から注目を集めた空港です。まさに圧勝での8年連続の第一位といえるでしょう。今年も世界で最も素晴らしい空港の称号を手にしました。
東京オリンピックは延期となりましたが、オリンピック需要を見込んで国際空港の整備を進めてきた日本からは、4空港がベスト10入り!
No.1のチャンギ空港の牙城を崩すのは難しそうですが、日本の空港の評価がどんどんと上がっているのは誇らしいですね。どの空港が何位に入ったのでしょうか
航空業界、観光業界では、かなり注目度の高いスカイトラックスランキングを見てみましょう!
過去の総合ベスト3空港
2019年のランキングを見る前に過去10年のデータを見てみましょう。2010年から2019年までの10年間のベスト3は以下の通りです。
年 | 1位 | 2位 | 3位 |
2010年 | シンガポール | 韓国仁川 | 香港 |
2011年 | 香港 | シンガポール | 韓国仁川 |
2012年 | 韓国仁川 | シンガポール | 香港 |
2013年 | シンガポール | 韓国仁川 | アムステルダム |
2014年 | シンガポール | 韓国仁川 | ミュンヘン |
2015年 | シンガポール | 韓国仁川 | ミュンヘン |
2016年 | シンガポール | 韓国仁川 | ミュンヘン |
2017年 | シンガポール | 羽田 | 韓国仁川 |
2018年 | シンガポール | 韓国仁川 | 羽田 |
2019年 | シンガポール | 羽田 | 韓国仁川 |
先に書いてしまいましたが、2020年の世界No.1空港も、8年連続でシンガポールのチャンギ空港。2010年から1位の座を譲ったのは2回だけ。確かに圧倒的に快適な空港なので、当然といえば当然です。
2位と3位はここ数年日本の羽田空港と韓国の仁川空港が争っていましたが、2020年のランキング。果たしてどうだったのでしょうか。
2020年 総合ランキング
2020年のベスト空港ランキングがこちら。
順位(前年) | 空港名 |
1位(1位) | シンガポール・チャンギ国際空港 |
2位(2位) | 東京羽田国際空港 |
3位(4位) | カタール・ドーハ・ハマド国際空港 |
4位(3位) | 韓国・仁川国際空港 |
5位(7位) | ドイツ・ミュンヘン空港 |
6位(5位) | 香港国際空港 |
7位(9位) | 東京成田国際空港 |
8位(7位) | 中部国際空港セントレア |
9位(14位) | オランダ・アムステルダム・スキポール空港 |
10位(11位) | 関西国際空港 |
第1位は、シンガポールのチャンギ空港。8年連続のNo1です。
第2位は、2019年に続いて、日本の羽田空港。
第3位は、前年4位からランクアップ。遂にベスト3をとらえた、カタール・ドーハのハマド国際空港。2022年のサッカーワールドカップを控えて空港整備も進み、評価を上げてきています。
一方、昨年3位からランクダウンしたのは韓国の仁川空港。2018年の第2位から、2019年は第3位、そしてとうとう2020年は10年以上死守してきたベスト3からもれました。空港は広いものの、メンテナンスがいまいちで、特に管理区域内はちょっと古びてきた印象があるので、立て直しはかんたんではないかもしれません。
常連組では香港国際空港がズルズルとランクを下げてきています。キレイで食べ物の美味しい良い空港ですが、市民運動が繰り広げられた場所ということもあり、安全面から評価が下がっている、という印象ですね。
日本からは、2位の羽田、7位に成田、8位に中部国際空港、そして2020年は関西国際空港が滑り込みでベスト10入りして、全部で4空港がベスト10に名を連ねています。
オランダ・アムステルダムのスキポール空港が14位から一気に9位にランクアップしたのも見逃せません。逆に、ベスト10の常連、ロンドン・ヒースロー空港(前年8位)やスイス・チューリッヒ空港(前年10位)がベスト10空港からもれました。
以上が総合評価のランキングです。
スカイトラックスではその他にもいろいろなポイントから空港をランクづけしていますので、2020年の項目別ランキングを見てみましょう。過去のランキングと比較しながら見ていくと意外とおもしろいです。
ショッピング施設が充実している空港ランキング
2020年ランキング
1位 ロンドン・ヒースロー空港
2位 韓国仁川国際空港
3位 シンガポール・チャンギ空港
2019年ランキング
1位 ロンドン・ヒースロー空港
2位 香港国際空港
3位 韓国仁川国際空港
2018年ランキング
1位 ロンドン・ヒースロー空港
2位 シンガポールチャンギ国際空港
3位 香港国際空港
ロンドンのヒースロー空港が3年連続No.1です。世界中のほぼすべてのブランドショップが揃うショッピングエリアが充実しています。
2018年に2位だったシンガポールチャンギ空港は2019年にベスト3圏外の第4位に転落しましたが、2020年は3位に返り咲き。
2019年は2位だった香港国際空港はランクを大きく下げて5位。ショッピングという意味ではそれほどではないので、この辺りが適当なランクかなと感じますね。世界2位ということはないですね。
韓国仁川空港が前年3位に続いて今年も2位なんですよね。韓国コスメショップあたりの評価が高いのでしょうか。いまいちピンときません。
きれいな(清潔な)空港ランキング
2020年ランキング
1位 東京羽田国際空港
2位 韓国仁川国際空港
3位 シンガポールチャンギ国際空港
2019年ランキング
1位 東京羽田国際空港
2位 中部国際空港
3位 シンガポールチャンギ国際空港
2018年ランキング
1位 東京羽田国際空港
2位 中部国際国際空港
3位 韓国仁川国際空港
キレイさ(清潔さ)ランキングなら羽田空港がNo.1で妥当じゃないでしょうか。
第2位には、チャンギ空港を抜いて仁川空港がランクイン。個人的にはチャンギ空港の圧勝だと思いますけどね。
空港スタッフの対応が良い空港ランキング
2020年ランキング
1位 関西国際空港
2位 東京成田国際空港
2位 韓国仁川国際空港
2019年ランキング
1位 東京成田国際空港
2位 韓国仁川国際空港
3位 東京羽田国際空港
2018年ランキング
1位 韓国仁川国際空港
2位 東京羽田国際空港
3位 台湾桃園国際空港
昨年ベスト3圏外から一気にNo.1を獲得した成田空港が今年も2位を堅守。
なんと関空が圏外からNo.1を獲得しています。
第3位に相変わらず韓国仁川国際空港がランクインするのはロビー活動か。韓国仁川?そうか?サンドイッチマンの伊達さんが怒ってるぞ ➡ サンドイッチマン伊達さんのブログ
料理のおいしいレストランがある空港ランキング
2020年ランキング
1位 東京成田国際空港
2位 香港国際空港
3位 シンガポールチャンギ国際空港
2019年ランキング
1位 香港国際空港
2位 東京成田国際空港
3位 シンガポールチャンギ国際空港
2018年ランキング
1位 香港国際空港
2位 シンガポールチャンギ国際空港
3位 東京成田国際空港
空港レストラン部門の不動の1位香港が陥落です。
代わって1位を獲得したのは成田空港。日本食人気の影響と思いそうですが、日本の空港からこの部門でベスト10入りしているのは昨年に続いて成田だけ。日本の他の空港との比較でも、抜きん出てグルメな感じはしないんだけどなぁ。
トランジット利用者への対応が良い空港ランキング
2020年ランキング
1位 韓国仁川国際空港
2位 シンガポールチャンギ国際空港
3位 カタール・ドーハ・ハマド国際空港
2019年ランキング
1位 韓国仁川国際空港
2位 シンガポールチャンギ国際空港
3位 香港国際空港
2018年ランキング
1位 香港国際空港
2位 シンガポールチャンギ国際空港
3位 韓国仁川国際空港
トランジット利用者に対するサービスは意外といいのが仁川空港。前年に続いて第1位を獲得。
ただ、韓国仁川のトランジット用のファシリティは、夜になると閉まっちゃいます。リーズナブルで使いやすいんですけどね。チャンギ空港は24時間使えるファシリティが多いですが、料金が高い。このあたりの総合評価で、仁川空港が差し切っているというところでしょうかね。
ターミナル別 ベスト空港ランキング
2020年ランキング
1位 韓国仁川国際空港 T2
2位 シンガポール・チャンギ国際空港 T3
3位 ロンドン・ヒースロー空港 T2
2019年ランキング
1位 ロンドン・ヒースロー空港 T2
2位 シンガポール・チャンギ国際空港 T3
3位 ドイツ・ミュンヘン国際空港 T2
2018年ランキング
1位 ロンドン・ヒースロー国際空港 T2
2位 ドイツ・ミュンヘン国際空港 T2
3位 シンガポール・チャンギ国際空港 T3
空港全体では総合No.1のチャンギ空港ですが、ターミナル単位ではターミナル3が2位に、2018年に新しくできたターミナル4が7位にランクイン。ジュエルが直結しているターミナル1はランク外。
韓国仁川空港のターミナル2が世界No.1ターミナル。これは驚きです。
日本からは、羽田の国際線ターミナル(2020年3月より第3ターミナルに名称変更)が8位にランクインしています。
ベスト空港ホテルランキング
2020年ランキング
1位 クラウンプラザ・チャンギエアポート(シンガポール・チャンギ国際空港)
2位 ハイアットリージェンシー・センツェンエアポート(中国・深圳国際空港)
3位 プルマン・ガンゾウエアポート(中国・広州国際空港)
2019年ランキング
1位 クラウンプラザ・チャンギエアポート(シンガポール・チャンギ国際空港)
2位 プルマン・ガンゾウエアポート(中国・広州国際空港)
3位 ソフィテル・ロンドン・ヒースロー(ロンドン・ヒースロー国際空港)
2018年ランキング
1位 クラウンプラザ・チャンギエアポート(シンガポール・チャンギ国際空港)
2位 プルマン・ガンゾウエアポート(中国・広州国際空港)
3位 ヒルトン・ミュンヘンエアポート(ドイツ・ミュンヘン国際空港)
シンガポールのチャンギ空港のクラウンプラザが3年連続でNo.1ホテルに選ばれています。さすがですね。ここまで高く評価されているシンガポールのホテルをこのサイトでご紹介しないわけにはいきませんね。
空港No.1ホテル クラウンプラザ チャンギエアポート
クラウンプラザチャンギエアポートは、シンガポールチャンギ空港のターミナル3から直結している5つ星ホテルです。
通常、空港ホテルはトランジット(乗り換え)時の休憩場所として利用されます。
シンガポールチャンギ空港は、世界一のハブ空港なので、乗り継ぎポイントとして使われることも多いです。直行便だと高い飛行機代が、乗り継ぎ便にすると急に安くなることも多いですよね。でも、乗り継ぎ便を待って、空港の硬いベンチで何時間も時間を潰すのは大変。ホテルのベッドでしっかり休みたい。そんな方向けのホテルです。ただゆっくりしたい方以外にも、例えばご年配の方や小さなお子様連れの方にとっても重宝だと思います。やっぱり安全で快適なホテルで過ごしたほうがいい場合があると思うので。
このクラウンプラザの料金や評価の概要がこちら。
クラウンプラザ チャンギエアポート
ちょっと高いですね。
でもシンガポールのホテル料金はどこでも基本的に高めです。
空港ホテルも高いです。そして、どこも簡易ホテルです。
(詳細は以下のリンクより空港トランジットホテルの様子を確認できます)
▶ アエロテル トランジット ホテル ターミナル 1 (Aerotel Transit Hotel, Terminal 1)【Agoda】 ⭐8.1 ¥11,374~
▶ アンバサダー トランジット ホテル ターミナル2 (Ambassador Transit Hotel – Terminal 2)【Agoda】 ⭐8.1 ¥19,457~
▶ アンバサダー トランジット ホテル ターミナル 3 (Ambassador Transit Hotel – Terminal 3)【Agoda】 ⭐8.2 ¥19,574~
▶ ザ ヘイブン バイ ジェットキー ターミナル3 (The Haven by JetQuay)【Agoda】 ⭐7.9 ¥18,593~
ジュエルに新しく出来たトランジットホテルはこんな感じでした。まあ悪くないですけどね…。トランジットホテルはやっぱり狭いですけどね
シンガポール・チャンギ空港で泊まるなら、やっぱりクラウンプラザがいいですよね。
世界で一番評価されている空港ホテルですから、絶対安心です。
こんな感じで、プールあり。
フィットネスジムあり。
スパあり。
本格レストランあり。
バスタブあり。
この豪華5つ星ホテルが空港直結ですから。
なにしろ、3年連続世界一の空港ホテルですから。普通に泊まっても、それだけの価値があるホテルです。
例えば、わざと早朝の日本行きの飛行機をとってお金を浮かせて(通常は早朝便は日中便より割安なので)、そのお金で、この世界一の空港ホテルに泊まってから帰国する。なんていうのもステキなシンガポール旅行の締めくくりにいいような気がします。
クラウンプラザ チャンギエアポート
その他のベスト10空港ホテルについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。